2012年2月29日水曜日

日本の官僚 & 中国官僚

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サーチナニュース  2012/02/29(水) 10:04
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0229&f=column_0229_010.shtml

ここが違う日本と中国(14)―官僚支配

  日本は官僚支配の国だとよく言われる。
 しかし、筆者はそうは思わない。

  いうまでもなく、官僚が国を支配しないような国はどこにも存在しないはずだ。
 筆者が大いに着眼しているのは、
 官僚の社会的地位および官僚と比肩する社会階層があるかどうか
という点である。

  あらかじめ結論を先にしておくと、日本には官僚以外に政治家がいて、さらに専門家がいる。
 国の法整備や政策決定において専門家がとても大きな力を発揮していることは周知のとおりである。
 専門家はそれだけではなく、あらゆる分野、領域において支配的な地位にあり、なおかつ膨大な数で安定した社会階層を成している。
 これは決して数で圧倒的に少ない政治家が同等に語られることではない。
 一方、官僚といえば、官―民という対立構図が日本では長い歴史を有し、今も官が上、民が下と認識されている。
 しかし、戦後、民主主義の徹底を通して、官民の上下関係は現実的にほとんど崩れており、官僚が民衆を支配しているような状況にない。

  近年、日本ではむしろ公務員バッシングとも捉えられるようなことが起きている。
 長引く経済の不況に伴い、民間企業はますます激しい競争にされさら、従業員の給料がどんどんカットされていくなか、国民の血税で支えられている公務員も痛みを分かち合わなければならない。
 この理屈は堂々たる正論であり、反対者はほとんどいないだろう。

  しかし、公務員は民間より厚遇されているからといって、その給料をいくら削減してもよい、あるいはその数を大幅に縮小したほうがよいといった論調は警戒すべきだと筆者は思う。
 民間の平均よりやや高い所得水準は公務員制度のなかで決して不必要なことではないし、ある意味では、それが公務員の質の高さや、清廉さに対するご褒美だと考えてもいいのではないか。
 また、公務員数の削減は一方で公共サービスの低下を招きかねないことも常に念頭に置かないといけない。

  筆者が来日後、役所で利用者が窓口の担当職員を大声で怒鳴るような場面に何度も出くわした。
 最初は、怒鳴られても一言も発せず、ただひたすら仕事をこなすその職員の姿を見てほんとうに可哀そうに感じた。
 後に振り返ってみると、なにか落ち度でもあったんだろうか、口答えや弁解しなくてよかったかもしれないと思うようになった。
 なぜそうだったのか、もし役所の職員と利用者(市民)との間で口喧嘩のようなことが起きたら、ほぼ間違いなく新聞沙汰になるからだ。

  公務員が一般市民と喧嘩するなんてけしからんと怒られるかもしれないが、筆者は「官僚天国」たる中国で生まれ育った人間だから、そう感じたことは決して理解できないことではない。

  中国は正真正銘の「官僚天国」で、官僚支配の国である。
 冒頭で言っている着眼点からすると中国では、
 第一に、官僚が最高層の社会的地位にあること、
 第二に、官僚と匹敵する社会階層がまったく存在しないこと
である。

  中国では、いくら金持ちでも、いくら有名な知識人でも、官僚には叶わない。
 食事会での席順について官僚が上席に座ることは常識、イベントや会議などで官僚が最初にスピーチを行うのもお決まりだ。
 社会生活のあらゆる場面で、官僚をもっとも大事にする。
 これは社会主義革命を経た現代中国でも脈々と続いている伝統である。

  官民の峻別がこれほど厳しい国はほかにどこにもないと筆者はいつもそう思っている。
 「官は上、民は下」といった支配と被支配の構図は資本主義の浸透にもかかわらず、びくとも揺れず、むしろいっそう強化されている。
 それはそのはず、資本主義は確かに経済分野で取り入れられているが、政治の民主化が全く進んでいない状況下で、官民関係の根本的な変化は起こりようがない。

  日本では市民が官僚を怒鳴ってもかまわない。
 これは中国になると、絶対ありえないことだし、もしそんなことが起きたら、大変な結果を招く。
 中国ではむしろ官僚が一般庶民を怒鳴ったりするのだ。
 特に役所では正門を厳重に警備する人ですら来訪者に悪い態度で接する。

  ここではついでに官庁役所の日中比較をしてみよう。
 日本では中央官庁を除いて、地方自治体の役所は基本的に塀もなければ、誰でも自由に出入りすることができる。
 しかし、中国では、中央官庁はもちろんすべて高い塀に囲まれて、軍人が入口を警備し、一般の人が自由に出入りできない。
 地方政府でも、省・自治区・直轄市レベルの官庁だけでなく、市レベルも、厳重な警備を敷いて一般人の出入りを許さない。
 日本の地方自治体みたいに、誰でも自由に出入りできるのが県レベル以下の官庁に限られる。

  「人民中国」と銘打っているのに、人民が政府に簡単に近づけないことは如何にも皮肉なことと思える。

  近年、日本と中国で起きている全く逆の流れも非常に興味深い。
 日本では多くの官僚が大学教員になることであって、逆に中国では多くの大学教員が官僚になっていくということだ。

  日本では、公務員制度が徹底されているため、官僚への道は公務員試験合格をスタートとする。
 それ以外の可能性はほぼゼロだ。
 また、政治家になるためには、選挙を避けて通れない。
 いずれも例外はあるが、決して多くはないし、非常に特別な人でないとありえない。
 逆に、大学教員になる資格はそんなに限定されていない。
 一定以上の学歴および相当の研究業績があれば、資格上問題ないはずだ。
 近年、ますます多くの大学が現場経験や他職業・職種のキャリアを有する人を教員として採用するようになったため、例えば、元財務省官僚や元知事が名門大学の教授になったりするとか。
 これはいってみれば、専門家(特に大学教授)の地位が官僚を凌駕していることの証左でもある。

  ところが、こんなことは中国では今まで絶対ありえなかった。
 近年、少し出てきているものの、非常に稀なケースである。
 むしろ、大学教授(または広く学校教員)が官僚になるようなことが非常に一般的である。
 中国では普通、官僚といっているが、大きく分けて、政府官僚と共産党幹部になる。
 もちろん、両者を兼任するのが一般的だ。
 公務員制度は存在するものの、1990年にやっとできたもので、旧来の人間もいるし、制度の運用はそれほど厳格なものでもないし、さらに本当の意味での選挙も実施されていないことなどもあって、官僚になる道は実に多い。
 最大のカギはいうまでもなく、前回のコラムで触れた「コネ」である。
 政府や共産党の責任者との間に太いパイプがあれば、学校の教員でもいきなり官僚になれるのだ。

  筆者の同級生の中にも、似たようなケースが多くあった。
 大学時代の同じクラスの同級生は延べ98人、卒業時、政府機関に就職したのがそれほど多くはなかったが、後に、様々なルートを通じて政府機関に入り官僚になった者は続出、いまやほぼ全体の7割にも達した。
 副省長が2人(共に共産党中央委員会候補委員)、共産党中央委員会に1人、ほかに市長、県長、県共産党書記、庁クラス、局クラスも多数いる。

  民間から政府へ異動することが中国では栄転にあたり、まさに人生の大逆転とまでいう人もいる。
 権力に対する制約が少ない中国では、官僚になったこと自体は権力を手に入れたと同時に、より多くの資源を動かすことができることを意味する。
 その資源はヒト、カネ、情報、ネットワーク、社会関係などなど、あらゆる可能性を秘めている。
 また、そういった資源は自分のためだけでなく、親族や友人、上司、部下にも使える。
 一言でいえば、小さな資源を使うことによって、さらに大きな資源をゲットするということだ。
 中国ではなぜ大金を投じてまでも官僚のポストを手に入れたいのか、秘密はまさにここにある。
 したがって、「買官売官(ポストの売買)」は日常茶飯事に行われている。

  そんな官僚はすべてを牛耳っており、社会生活の中でいつも支配的な存在である。

  ここではこんな比較もしてみよう。

  中国人は多弁で自己主張が強い、といったイメージが日本人にはある。
 これがすべての中国人に当てはまるわけではないとしても、多弁な人は実に多い。
 特に会食の席上はみんな自分の弁才を思う存分発揮する場となる。
 そんななか、長年日本で暮らしている筆者は時々不快感を覚えることがある。

  例えば、日本が話題になると、筆者が日本から帰ってきた人と知っていながらも、唾を飛ばしながら延々と語る人がいる。
 よくぞ日本のことを知っていると思いきや、その内容は根も葉もないようなことばかりで、論点や筋も実に幼稚で聞くに値しない。
 おかしなことに、日本生活の豊富な筆者に事実を確認したり、意見を求めたりすることはめったにない。
 しかも、このような人はほとんど百パーセント官僚である。
 官僚の喋っていることだから、かりに間違っても訂正する人があまりいない。
 その傍惹無人な振る舞いは筆者が我慢できない時も多々あったが、かなり慣れてきているので、その際、一番のコツは相手にしないことだ。

  日本は完全に対照的である。
 会食はもちろんだが、ほかの場でも、もし関連分野の専門家がいれば、必ずその専門家に情報を提供してもらったり、意見を求めたりする。
 ほかの人は絶対勝手に話さない。
 多弁があまり好きでないという国民性もあるが、間違いを恐れて、自分の未熟さを晒し出したくないため、慎重に対応するといった側面が大きいではないだろうか。

  日本は専門家支配の国だというのもここに理由がある。
 だからこそ、日本では資格制度が非常に発達している。
 日本人はいい加減なことを極度に嫌い、どんなことでも基準を設け、マニュアルを作り、その道のプロに任せる。
 各分野のプロというのは、専門家(エキスパート)である。
 また、その人がプロ、専門家であるかどうかについては、ほとんどの場合、「資格」をもって測るのだ。
 ここで言っている「資格」とはライセンスのことであって、一定の共通基準をクリアして初めて権威のある機関または団体から与えられたものである。
 この「資格」があって初めてこの道の仕事をやる資格を得たとも解釈される。

  そんな資格は一体どのくらいあるのか、調べたことがないから答えられない。
 「資格の王道」というウェブサイトで検索してみたら、独立ができる資格、情報処理の資格、事務系の資格、運転系の資格、公務員系の資格、福祉の資格、医療・看護系の資格、コンサルタント系資格、地球を守る資格、国際系資格、ガテン系の資格、充実系資格、資源・工業系資格、無線の資格、ちょっと変わった資格のように、大きく分けられる。
 そういった分野はそれぞれ国家資格、公的資格、民間資格が設けられている。

  どれを取ろうとしても、相当の勉強が課せられる。だから、資格制度の発達は、専門家支配や、勉強好きといったことを裏付けているともいえる。

  一方の中国だが、資格制度はいまだに途上の段階にあり、国民の間でも資格を積極的に取ろうとするような動きはほとんどない。
 いつか日本のような資格社会になったら、はじめて官民の力関係が大きく変わり、より公平・公正な世の中が実現できるといえるかもしれない。

(執筆者:王文亮 金城学院大学教授  編集担当:サーチナ・メディア事業部)




サーチナニュース 2012/03/01(木) 08:25
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0301&f=column_0301_005.shtml

ここが違う日本と中国(15)―地方自治と中央集権

  最近のテレビでは、米軍基地移転問題や東日本大震災の復興とがれき処理問題で政府首脳(総理大臣と担当閣僚)が各関係方面に頭を下げるシーンが連日のように映し出されている。

  その各関係方面のなかには、いうまでもなく都道府県と市町村など地方公共団体(自治体)の首長が含まれる。

  その場面から「なぜだろう」と思わせるような不可解なことが少なくない。
 例えば、いずれも日本の安全保障、国民の生命財産に直結するほど極めて重要な事案なのに、なぜお互いに協力し合えないのか。
 日本の中央政府と総理大臣はどうしてこんな弱い存在になってしまったのか。
 中央政府と対抗できる地方自治体の力はどこに源泉があるのか。

  これらを正しく理解、説明するには、政治学の知識が欠かせない。
 筆者 はこの分野の素養がほとんどないので、ここでは正解を示すよりも、中国との比較を少ししてみたいと思う。

  ずばり結論から言おう。中国では中央政府が地方政府に頭を下げることは全くあり得ない。

  中国の地方行政は4層に分かれ、
 (1)省・自治区・直轄市、
 (2)市、
 (3)県・県級市、
 (4)郷・鎮
がある。

 いずれも地方政府と呼ばれ、日本のように「地方公共団体」「地方自治体」といった名称を使わない。
 「○○自治区」という第一級地方行政もあるが、少数民族が比較的集中的に居住している地域で、そのトップである共産党委員会書記はすべて漢民族出身の人が担っている。
 少数民族出身の人がナンバーツー以下の任にあたる。

  現在、チベット自治区の書記は陳全国、政府主席は白瑪赤林(チベット族)、新疆ウイグル自治区の書記は張春賢、政府主席は努爾•白克力(ウイグル族)、内モンゴル自治区の書記は胡春華、政府主席は巴特爾(モンゴル族)、寧夏回族自治区の書記は張毅、政府主席は王正偉(回族)、広西チワン族自治区の書記は郭声〓1、政府主席は馬〓2(チワン族)になっている。書記はトップ、主席はナンバーツーなので、「自治区」と言いながらも、事実上、漢民族が支配していると考えても差し支えない。(〓1は王に昆。〓2は風に炎)

  そして中央政府と地方政府は日本のような対等の立場ではなくて、支配と従属の関係にある。
 5つの自治区も、中央政府に従わなければならない。
 自治区の書記は共産党中央委員会が任命するものだから、本質的にほかの省・直轄市となんの変わりもない。

  支配と従属の関係にあるため、中央政府が地方政府に対して「依頼する」「お願いする」必要はまったくない。
 逆に、地方政府が中央政府に懸命に頭を下げなければならない。
 共産党総書記や首相はもちろんだが、中央の大臣級ないし局長クラスの幹部でも地方行脚する場合、その地域の政府は何から何まで至れり尽くせりの歓迎ぶりで、豪華な接待を行うのだ。

  中国では「官大一級圧死人」という諺がある。
 官僚の間では階級が一つでも上になると、下の者にとっては絶対的だ、という意味である。
 政界では上下関係は非常に厳しく、権力の大小強弱は階級差によって峻別される。
 これはいうまでもなく、行政の長を含め政府と共産党の幹部は任命制であって選挙ではないことに由来する。

  こんな中国で生まれ育った筆者は正直言って、中央の首相や大臣が地方政府の首長に頭を下げることに対して、長年日本で暮らしてきたとはいえ、少々違和感を覚えずにはいられない時もある。
 いくら地方自治といっても、問題解決のためにわざわざやってきた中央政府の者の前で何でもかんでも対等だ、平等だというような振る舞いをせずに、温かい気持ちを示すことは些かもやり過ぎではないような気がする。
 もちろん、意見が対立し、解決の糸口がなかなか見つからないような時に中央政府の関係者が地域を訪問する場合が多い。
 怒っている自治体の首長に対して「少し優しく接してあげよう」と求めること自体が酷であるかもしれない。

  自治体の首長はすべて選挙で選ばれた者だから、選挙民および地域住民の利益を最大限に守る義務があって、中央政府に対してぺこぺこする必要はない。
 これは中国の官僚制と最も大きな違いの一つといえよう。
 自治になっているかどうか、首長の選び方がその本質を決める。

  地方分権の流れは今、先進国の中でますます顕著になっている。
 日本でも中央集権のあり方が問われ、地方分権の推進が行われている。
 その底流には、
 「中央集権が悪い」
 「地方分権が素晴らしい」
といった価値観や認識があるのではないかと思われる。

  一方の中国は中央集権か、それとも地方分権か、その見分けは意外と難しい。
 というのは、集権か分権か、政治、軍事、外交、経済、貿易、社会政策など、多分野に絡んでいることだけに、それぞれ分けてみないとよく分からない。

  中国は昔から中央集権の国といったイメージがずいぶんと強い。
 封建時代の諸侯割拠や、郡県制などはさておいて、共産党が全国政権を握ってから状況はどうだといえば、計画経済時代と市場経済時代とに分けて見る必要があるだろう。
 前者では、政治、経済、外交、軍事などほとんどすべての分野において徹底的な中央集権体制が敷かれていた。
 しかし、1980年代以降の改革開放、特に市場経済体制への移行にともない、中央と地方の権力構造にも微妙な変化が起きている。

  現在の中国は、政治、軍事、外交といった分野において中央集権国である。
 政治では選挙がなく、上級政府からの任命で各下級政府の首長を決めるわけだから、最も典型的かつ強力な中央集権といえる。

  一方、経済、貿易、社会政策などとなると、中国はむしろ地方分権の要素が非常に強い。
 経済では徹底的な自己責任を貫いて、儲かっても損してもすべて自分のこととなる。
 地方政府は中央政府の基本方針を大きく曲げないかぎり、独自の経済政策を自由に打ち出してよい。
 また、自由主義原理の下で地方の経済運営を行えばよい。

  しかし、中国は社会主義の政治体制を維持している以上、地方分権は共産党一党支配の弱体化につながりかねないという点も見逃してはならない。

  地方分権か、それとも中央集権か、日本と中国の状況だけ見ても、決して「悪い」や「素晴らしい」といった単純な判断で済ませる問題ではなく、どれも一長一短があることがわかる。

  日本を深刻に悩ましている米軍基地移転の問題および東日本大震災の復興とがれき処理の問題はなぜ進まないのか、筆者に言わせてみれば、地方分権の行き過ぎと中央集権の弱体化が元凶である。

  国の安全保障や大規模な自然災害への対応などはいずれも国・中央政府の強力なリーダーシップが要求され、地方自治体に任せっぱなしではいけないことである。
 しかし、今の日本は中央政府がリーダーシップを発揮できる状態ではない。
 中央政府にはそれなりの権限もなければ、財源もない。
 これは決して民主党政権が軟弱だというレベルの問題ではなく、どの政党が政権の座に就いても、基本的に変わらない。

  日本は戦後何十年間、米軍基地を沖縄県に置いてきた。
 もし沖縄県の負担が限界に来ていることに共通認識を持っており、また、日米安保体制を引き続き維持するというのであれば、米軍基地を県外へ移転することは至極当然の理ではないだろうか。
 この場合、最も重要な課題はどの地域が新たな受け皿になるかである。
 しかし、これまでの経緯を見ると、打診しても拒否されるばかり。
 極めて理解しがたいことである。

  米軍基地が嫌なんだという国民的ムードのなかでは、いくら好条件を示しても、受け入れを躊躇するのが火を見るよりも明らかだ。
 選択肢が複数あれば、自分にとって最も都合のよいほうを選ぶ、ということになる。

  では、どうすればいいのか。
 受け入れるところがないようだったら、中央政府主導で、基地を置く条件の整っている都道府県をリストアップして、抽選で決めればよい。
 10年ごとや20年ごとに順繰りにまわしていく。
 日本人は抽選で決めることが大好きだから、抽選であたったら誰も文句ないだろう。

  冗談めいた話はやめとこう。
 今の中央政府はこんなことすらできないなんて誠に情けない。

  そして東日本大震災後の対応においても、苛立ちや無力感を感じる人は少なくない。
 復興に必要な財源が確保できないこと、がれき処理に地方自治体から協力を得られないことは象徴的である。
 すべてが日本の中央集権の脆さを完全に露呈させているわけだと批判されても仕方ない。

  東日本大震災で発生した岩手、宮城両県のがれきの一部を全国で受け入れる政府の方針に対し、29道県が
 「具体的に検討している自治体がない」
と「朝日新聞」の調査に回答した。
 知事が前向きな姿勢を表明しているのは9都府県にとどまる。
 震災1年が近づいてもがれき処理への理解は進んでおらず、2014年3月末までの処理完了の政府目標が遅れる可能性がある(「朝日新聞」2012年2月24日付)。

  震災復興の第一歩はがれき処理だ。
 処理が遅れれば街づくりも遅れ、住民の日常生活回復に多大な支障をもたらす。

  続いて2月26日、汚染土壌の中間貯蔵施設を巡る双葉郡8町村長と国との意見交換会は3町長の突然の欠席によって中止となった。
 欠席に対して、ほかの町長らは「双葉郡全体の大事な話し合いだったのだから、欠席というのはわがまま」「こういうことは異例で記憶にない」と不快感を露わにした(「毎日新聞」2012年2月27日付)。

  「国への不信感」は欠席の理由として釈明されたが、こんな大事な時期だけに、地方自治体と中央政府との間でなかなか歩調を合わせられない事態も日本の民主主義にとって危機的な状況ではないだろうか。

  中国もさる2008年に四川大地震を経験したばかり。
 地震発生直後の対応および震災復興はさまざまな問題を抱えているとはいえ、日本よりはるかスピーディな進行は何より強力な中央集権のメリットを表している。

  救済物資の調達、仮設住宅に必要な土地の供給、復興事業に欠かせない資金確保、地域の再建計画など、いずれも中央政府が強いリーダーシップを発揮してはじめてできることである。
 なかで特に印象深いのが、他の省・自治区・直轄市は中央政府指定の被災地に対して責任をもって経済支援を行うということだ。
 この特別措置のお陰で被災地はそれぞれ迅速かつ莫大な資金援助を受けていち早く復興に向けることができた。

  中国政府は極めて強い権限を持つばかりでなく、誰もが羨むほど豊かな財源を握っている。
 大震災やリーマンショックへの対応において日本と比べ歴然たる差が出たのは、まさに強力な中央集権があるからだ。

(執筆者:王文亮 金城学院大学教授  編集担当:サーチナ・メディア事業部)




サーチナニュース 2012/03/05(月) 10:15
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0305&f=column_0305_006.shtml

ここが違う日本と中国(16)―『大』と『小』

  日本と中国は「一衣帯水」の隣国として千年以上にわたり交流を続けてきた。
 一方、両者の交流は必ずしもバランスの取れたものではなく、日本による中国のもの(文化や歴史など)の紹介と吸収が圧倒的に多い。

  1980年代以降、中国も日本のことを積極的に紹介し、特に工業製品を大量に取り入れるようになった。
 それにしても、アンバランスの状態が根本的に改善されたとはいえない。

  日本での中国紹介は実に多様多彩で、なかで筆者が非常に興味を持ったのは「大中国展」である。
 最初にそれを見たとき、なぜ「中国展」の前に「大」を付けたのかとても不思議に思った。

  それをある知り合いに聞いたら、中国は非常に大きい国だし、物産も溢れるほど多いから、「大」を付けると、より宣伝効果が期待でき、集客力アップにつながる。
 なるほど、なかなか説得力のある説明だ。

  そんな大国中国に対してコンプレックスを抱いている日本人は少なくない。
 「日本は小さい国だから」とよく聞かれるのも、これと関係する。
 一方、大国中国のことに興味を感じ、それが好きな人もかなり多いようだ。

  ところで、「大」があれば、「小」もあるはず。
 「大中国」といったら、「小日本」ともいえるのか。
 前者は賛辞であることは間違いないが、後者は明らかに軽蔑の表現にあたる。
 また、「大日本」というと、かつての「大日本帝国」を連想させてしまいかねない。
 言葉の使い分けは実に難しい。

  中国という国はまるで「世界一」の代名詞である。
 多くの「世界一」は中国にある。
 過去も、現在も、中国や中国人は「世界一」を目指したがる。
 世界一巨大な国を造り上げるのも中国人の夢である。

  近年、中国の連邦制構想は一部日本人の学者や評論家の間で盛んに議論されており、その見解は普通の人びとにも広く支持されている。
 中国は国として大きすぎて、まとめるのが大変だから、アメリカやロシアみたいに連邦制にしてはよいではないかという。

  確かに連邦制は一つの考え方としてありうるが、中国には絶対通用しないと筆者は断言したい。
 それは現政権にとって許しがたいものだけでなく、圧倒的多数の国民からにしてもまったく考えられないことだ。

  現在、中国の第一級地方行政は31の省・自治区・直轄市、それに2つの特別行政区(香港とマカオ)に分かれている。
 人口はその10分の1弱、国土はその25分の1強相当の日本は、47もの都道府県の地方自治体をもっている。
 一つの省の人口は1億人にものぼるという状況をみると、中国はなぜ第一級地方行政をもっと小さく分けないのかという疑問を抱いても別に不思議ではない。

  日本の市町村は基礎自治体と位置づけられ、独自の行政権と立法権を持つ。
 なのに、中国から見た日本の市町村はごく一部を除いて極めて小さい規模しか有しない。
 甚だ多い人口数千人程度の町村は中国のどの行政に相当するかは時々翻訳・通訳の現場で戸惑いを招く。
 ある日、テレビ番組で日本の町を中国の「郷・鎮」に訳されたのを見て、思わず「大間違いだ」と声を上げた。
 日本の町は決して中国に郷・鎮に当たらず、市か県に相当、少なくとも県に訳されるべきだろう。

  今、日本のほとんどの都道府県と市町村が中国の地方政府と姉妹(友好)関係を結んでいる。
 規模の違いは動かない現実だが、時にはちょっとした不都合も生じる。
 筆者が九州で暮らしていたとき、大学所在の地元訪中団に加わって中国に行ったことがある。
 定期的に行う相互表敬訪問のためだった。
 日本側の人口5万人強の市に対して、中国側の市は105万もの人口を擁する。
 双方のトップはいずれも市長だが、いろいろなところに力の差があると思われる。
 非常に印象に残ったのは、中国側の市長は物事についてはっきり意見を述べていたのに対して、日本側の市長は抽象的、一般的なことしか言えなかった。
 もちろん、これはただ単に行政区画の規模による違いではなく、異なった政治体制などのほうも大きく影響している。

  「大なること」を好むのは、なにも政治や行政に限ったことではない。
 われわれは日常生活の中でも、そういった国民性を垣間見ることができる。





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日本という惑星:衝撃的経験ができる場所

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レコードチャイナ 配信日時:2012年2月29日 17時58分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59188&type=0

ちょっと中国にはないよね!?
英国人記者が見た日本の不思議

 2012年2月27日、中国のニュースサイト・網易は
 「緑色のキット・カット、自動で上がる便座のフタ、親切すぎる人々、日本はまるでほかの惑星のようだ」
と題する英国人記者の翻訳記事を掲載した。
 以下はその内容。

 現在、日本という惑星にいる。
 平均的西洋人にとっていろんな意味で衝撃的経験ができる場所だ。
 たとえば日本には緑色のキット・カットが売られている。
 ただ緑色にコーティングされているのではない。
 チョコそのものが緑色なのだ(抹茶味のキット・カットを指す)!
 そして有名なトイレも。
 日本では、床にしゃがんでするトイレと最新型のハイテクトイレの両方を体験できる。
 最近では人が近づくのを感知すると自動的に便座のフタが上がる便器さえ登場しているのだ。

 さらに日本のテレビ番組
 あまりにもくだらない。
 バラエティ番組では奇抜な服を着たタレントたちがスタジオのひな壇に座り、つねに大げさな動きをしている。
 タレントたちは残酷でくだらない命令に体を張って従い、笑いをとろうと必死だ。
 グルメ番組も多い。
 やたらと食べ、食べ物に関する質問に答え、食べ物を見せる。
 日本のテレビ番組の90%がこんな感じだ。

 しかし、実際に外を歩いている日本人は全く違う。
 礼儀正しくて親切すぎるほど。
 もしも、あなたが路上で彼らに道をたずねたら、それが知らない場所でも相手はスマートホンを駆使して探してくれる。
 それでもわからない場合は、ほかの誰かに電話して聞いてくれる。
 それでもだめだったら……、
 日本人は本当に申し訳なさそうにその場を去るのだが、
 その姿を見たあなたは
 親切な日本人に恥をかかせてしまったことに対して罪悪感を抱いてしまう
だろう。





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ヤギもおだてりゃ木に登る

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● ヤギもおだてりゃ木に登る



ロケットニュース24 2012年2月29日
http://rocketnews24.com/2012/02/29/186963/

 砂漠のなかに突然現れたオアシス。
 緑は旅人の心を癒やしてくれるだろう。
 だが、サハラ砂漠のあるオアシスの木は異様だ。
 枝中にかなり大きなモフモフしたものがくっついているのである。

 暑さからくる幻!? 
 そうではない。
 なんとこれは木に登って葉や実を食べまくるヤギさんたちなのだ。

 木に登るヤギが見られるのはモロッコのサハラ砂漠だ。
 ヤギが登っているのはアルガンオイル(モロッコオイル)の原料になるアルガンツリーという木である。

 砂漠はまさに灼熱地獄。
 ほかの草木はほとんど育たない。
 水や食料が少ない中、現地のヤギは生存のために木に登ることを覚えたとされている。

 彼らは木登りするだけでなく、枝の上をはねたり跳んだり自由自在。
 不安定な場所に立っても平然としている。まるで木にヤギが実っているような光景である。
 この大変珍しい光景は現地の名物にもなっている。

 観光客が見守るなかそんなこと構わずぐらつく足場でモシャモシャと食事をするヤギ。
 なんともシュールである。

 ヤギは元々高所を好むという特徴がある。
 それをさしひいても彼らの環境への適応能力、いや食い意地には脱帽だ。









参照元: 新浪新聞(中国語)


 そういえばチベットの方では切り立つ断崖を歩くヤギがいたが。



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何処へ移住したいか? 米国、カナダ、オーストラリア

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● レコードチャイナより



レコードチャイナ 配信日時:2012年2月27日 9時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59085

<世論調査>世界6億3000万人が移民
人気移民先トップは米国、日本は10位に

 2012年2月24日、米世論調査企業ギャラップ社は移民希望調査の結果を発表した。
 全世界で6億3000万人が他国への移民を希望していることがわ分かった。
 25日、中国新聞網が伝えた。

 調査は08年から10年にかけ世界146カ国、40万人以上を対象に電話調査、直接調査した結果をまとめたもの。
 調査の結果、4800万人が1年以内に移民する計画を持っており、希望者の数は6億3000万人に達していることが明らかとなった。

 地域別に見ると、移民を希望する人が最も多いのは
 サハラ以南のアフリカで33%
が移民願望を持っている。
 2位が北部アフリカと中東の21%。
 他地域ではラテンアメリカが20%、
 欧州9%、
 アジア7%
という結果となった。

希望する移民先では
 アメリカがトップ。
  23%の回答が集中した。 以下、
 英国、
 カナダ、
 フランス、
 スペイン、
 オーストラリア、
 ドイツ、
 サウジアラビア、
 イタリア、
 日本
と続いている。

 報告では環境問題が移民を希望する重要な要素になっていると指摘した。
 移民希望者の約10%が環境問題を理由に挙げている。




レコードチャイナ 配信日時:2012年2月15日 8時29分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=58743

中国人移民の資産、8割以上が米・カナダ・豪州へ

 2012年2月13日、中国人富裕層の海外移民ブーム
に伴い、毎年100億元(約1200億円)以上の資産が海外に流出している。
 法制晩報が伝えた。

 記事によると、そのうち8割以上の資産が米国、カナダ、オーストラリアに吸い取られており、残りの2割弱が欧州各国、シンガポール、マレーシアなどに流れている。
 このほか、キプロスや韓国なども新たな移民目的国となっているようだ。

 英国内務省によると、2010年度~2011年度の中国人投資移民は約50~60人で、前年比倍増。
 資産100万ポンド(約1億2000万円)以上という条件を満たした中国人富裕層が1年間に英国に送り込む資産は、少なくとも5億元(約60億円)に上る。

 イタリアでも昨年は新たに6000人の中国人投資移民が増えた。
 条件は資産1万ユーロ(約102万円)以上。
 これにより、同国が昨年1年間に中国人富豪から儲けた金額は4億元(約48億円)に上る。このほか、シンガポールやマレーシアでも年間数千人の中国人投資移民を受け入れており、投資総額は5億元(約60億円)に達するとみられている。

 オーストラリアでもここ数年、資産50万ドル(約4180万円)以上という厳しい条件ながら、毎年約2000人の中国人が移民申請し、うち1000人が審査を通過。
 単純計算すると年間少なくとも32億元(約397億円)が同国経済に貢献している。

 キプロスや韓国、日本は投資移民政策を始めたばかりで、中国人移民の数はそれほど多くないが、ざっと計算して2億元(約24億円)以上がこれらの国々に流れ込んでいる。
 地理的な優位性や政策の利便性から、この数字は今後さらに伸びるとみられている。




レコードチャイナ 配信日時:2012年2月4日 15時2分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=58459

<調査>移民の現地への影響、「プラス」が増え「マイナス」と同じ約4割に―カナダ

 2012年2月2日、調査会社Angus Reid Public Opinionがカナダの成人1005人を対象に実施した移民に関する調査によると、移民がカナダにもたらす影響を「プラスと考える人」と「マイナスと考える人」の割合は、それぞれ39%だった。
 また、アジア移民に対するカナダ人の受け入れの寛容度は、欧州移民に次いで高いことが分かった。
 カナダ華字紙・明報の報道をもとに中国新聞社が伝えた。

 移民がカナダにもたらす影響を「プラス」と考える人の割合は、10年9月の前回調査時より5ポイント増加し、39%だった。
 一方、「マイナス」と考える人の割合は、前回比7ポイント低い39%で、過去4年間で最低となった。

 マイナスと考える人の主な原因は不法移民に対してのもので、現在カナダには3万5000~12万人の不法移民が存在すると推定されている。
 不法移民について、回答者の約半数が「現地人の就業機会を奪っている」と考えており、「カナダから追放されるべき」との回答も約半数を占めた。
 一方で、半数以上が「カナダの人種差別問題は深刻ではない」と考えていることが明らかになった。




レコードチャイナ 配信日時:2012年3月1日 7時14分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59185&type=0

米国の金持ちが続々海外へ移住、国籍放棄が4年で9倍



 2012年2月27日、米華字メディア・DWNEWS (多維新聞)によれば、米国で2008年以降、米国籍あるいは永住権を放棄するケースが9倍も増えていることが、米国税局の最新の報告書で明らかになった。

 米国税局の統計によると、2012年第1四半期だけですでに499人の米国人が海外へ移住した。
 国籍を放棄した理由や移住先などは明らかにしていないが、弁護士によればその大部分は所得が高い層で、移住先もさまざま。
 2010年に米国籍を放棄した人は1四半期あたり平均384人、2009年は同186人、2008年は同58人で年々増加する傾向にある。

 こうした傾向が高まっている原因はオバマ大統領の富裕層に対する増税政策にある。
 オハイオ州のシンシナティ大学の専門家は、富裕層を中心に財政の将来に危機感を抱いているためだと指摘している。
 また、移民を専門に扱う弁護士は、国税局が海外の預金口座の取り締まりを始めたことから、海外在住の米国人が国籍を放棄するに至っているのだと話している。

 このほか、永住権は取得しても国籍は申請していない人は810万人。
 国籍を申請する資格を持ち、実際に申請する人は全体の1割にも満たない。
 スペイン系など、英語が上手く使えない、手続きの仕方が分からない、弁護士が雇えないなどの理由から国籍を取得しない人も多いが、中国系のように国籍を取得してしまうと祖国との往来に不便になるといったケースも多く、外国人であれば海外の資産が守られるというメリットもあり、永住権は取得しても国籍は変えない人が増えているという。




レコードチャイナ 配信日時:2012年3月13日 14時57分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59513&type=0

中国人にとっての「米国籍」、徐々に魅力薄れる=もはや利点少なく―米誌

 2012年3月10日、環球時報によると、米アトランティック誌は中国人が米国籍に魅力を感じなくなりつつあると指摘した。
 米国は仕事を見つけにくく、発展途上国のようだと感じる人が少なくないという。

 これまで米国の永住権や市民権獲得は多くの国の人にとって強く望む対象となっていたが、米国経済が停滞し、失業率の高い状態が続いている一方、中国経済が急速な成長を続ける中、米国の国籍はかつてのような憧れの対象ではなくなりつつあり、中国国内でもそうした話題がネット上のマイクロブログなどで多数議論されている。

 ある民間団体の統計によれば、国籍を取得できる状態でありながら申請していない人の数はサンディエゴだけでも15万人を超える。
 米国勢調査局の公式の統計では、米国内で生活する中国系住民100万人の3分の1が国籍を取得していないが、国籍を取得する利点が見いだせない、あるいはビジネスの主体を中国に移す可能性があるという理由から米国の国籍を取得しないケースがここ数年増えている。

 また、中国では米国の国籍を取得する人が嫌われる傾向もあるとされ、国籍を移すことを「汚点」だと見なされることも少なくない。
 あるネットユーザーは中国を離れた人について、
 「中国を悪く言う人は『欧米の奴隷』、
 米国を良く言う人は『米国の犬』、
 中国人でいるのが嫌だと言う人は『許し難い裏切り者』

だとし、さらに
 「米国でグリーンカードを取得して街中で『中国が好きだ!』と叫ぶ人は『尊敬できる愛国主義者』だ」
と語っている。








レコードチャイナ 配信日時:2011年3月26日 18時25分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=50213

大地震に見舞われても中国には移住したくない
=被災者の回答から考えること

 25日、東日本大震災で日本人が見せた秩序ある行動や日本社会の力は、多くの中国人に感銘と中国社会の問題点を振り返る契機を与えた。

 2011年3月25日、鳳凰ブログに
 「日本の被災者が中国に移住したがらないことを考える
と題した記事が掲載された。
 東日本大震災で日本人が見せた秩序ある行動や日本社会の力は、多くの中国人に感銘と中国社会の問題点を振り返る契機を与えた。
 以下はその内容。

 先日、中国のネットメディアが次のようなニュースを報じていた。
 自宅を失った被災者に中国人記者が
 「もし日本にこうした地震が繰り返されるとするならば、中国に移住したいと思いますか?」
と質問したが、誰一人として移住を望む者はいなかった。
 その理由は、
 中国の政治は腐敗している、
 住宅価格が高すぎる、
 中国食品の健康被害が怖い、
 中国都市管理局が怖い、
 中国の環境保護は遅れており水も空気も悪い
―というものだ。

 記者と被災者が本当にこんなやりとりをしたとは思えず、ジョークのようなものだろうが、しかしこの5つの問題は中国人の気持ちを反映したものであろう。
 もちろんこうした問題を抱えていても、私は祖国・中国を愛している。
 だが数々の問題を解決し、本当に幸せで調和が取れた社会を実現しなければならない。




サーチナニュース 2012/03/07(水) 08:28
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0307&f=national_0307_023.shtml

【韓国BBS】日本人が韓国への集団移住を希望しているようだ!

  韓国のコミュニティサイト「今日のユーモア」では、筆者が、福島地域の住民が集団移住の対象地域として、韓国・全州を打診したとの報道を紹介し、感想を述べた。
 それに対し、さまざまな意見が寄せられた。
 以下、韓国語による書き込みを日本語訳した。
(  )内は編集部の素朴な感想。

―――――――――――――――――――――――

●スレ主:17347974★

  率直に言って、日本政府や日本の右翼に踊らされる日本人はかわいそうだとは思うが、私は日本を嫌いではない。
 韓国が日本に救助隊を送ったりすることまでは理解する。
 私たちはずっとそうきたし、これからも寛大に助けるだろう。

  だが、韓国に日本人の移住を勧めることは腑(ふ)に落ちない。
 個人的な感情で安全な場所を求めて韓国に来たがっていることは分かるが、韓国政府が受け入れることに熱心であることは笑える。
 日本人たちの移住を受け入れるより、路頭に迷う本当に貧しい自国民を救済すべきではないだろうか。

  ところで、日本政府は何をしている?
 日本で起きたことを、まずは日本政府が処理すべきだろう。

―――――――――――――――――――――――

●F91
  日本人がお金を出して土地を買うだけでは?

●Tiller
  韓国政府の支援金が出るようだ。
 土地を持つことができない自国民がいるのに。
(韓国ではそのような話があるのでしょうか。日本では全く聞きませんが)

●denlek32452l
  脱北者は受け入れず、同じ民族でもない人々をどうして受け入れるんだ !!

●Venus
  放射能を持って来るのでは?

●ムンドックグル
  移住すれば、韓国でお金も使うし、日本関連企業で働く人々は稼ぎも良いだろうし、税金は韓国に収めるし、人口も増える。
 あまり問題がなさそう。
 私たちが、これといって拒否する理由はないでしょう。

●HOT
  隣国だから、人道的な次元で受け入れないと。
(お互いに助け合えたらいいですよね)

●主席合格士
  どうして国民の大切な税金を日本人たちに使うのだ!!

●Thウボゴ
  移住してもいいが、放射能は持ち込まないでほしい。

●年末爆撃
  こんなにしても、多くの日本の人々は反韓感情を持っているよね。

●まあ、こういう
  移住は理解するが、ところでどうして韓国政府から支援金が出るの?韓国人が日本やアメリカで移住しても、そんなものは出ないよね。

●アルパカパーカー
  日本の人々は韓国で移住する際、日本国籍、文化、歴史を捨て、創氏改名し、徹底的な韓国文化及び歴史教育を受けること。
 そして試験をパスすれば移住を許可、それならいい。

●執行猶予
  移住の話が事実無根だったら良いのに。
 政府補助金?まさか!

●ポピプルロス
  放射能に対して分かることは何もないのに、自分は全部分かっているつもりの人がすごく多いね。
(わからないからこそ、不安になる人も多いようですね)

 
 日本国籍をとった韓国あるいは北朝鮮出身の方で被災し、韓国に戻りたいという人もいるだろう。
 だが、純粋の日本人が韓国に移住するというのは解せない。
 というのは考えて単純に言葉も通じないところに人は移住するだろうか。
 言葉が通じないということは困窮してしまうということだ。
 裕福で言葉の障害を乗り越えられるだけの財力があるなら別だが。
 そのような豊かな被災者は韓国ではなくカナダとかオーストラリアへいくのではないだろうか。



朝鮮日報  2012/03/08(木) 12:24
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0308&f=national_0308_070.shtml

【韓国BBS】韓国に日本村を建設、「日本人の移住は絶対反対!」

  韓国のコミュニティサイト「ETORRENT」では、筆者が、韓国・釜山から車で西へ約1時間半の場所にある山清郡(サンチョングン)で民間主導の「日本村」構想が進んでいるとの報道を紹介し、感想を述べた。
 それに対し、さまざまな意見が寄せられた。以下、韓国語による書き込みを日本語訳した。
 (  )内は編集部の素朴な感想。

 (報道によると、韓国慶尚南道・山清郡の農業会社法人「感受原」が、母国での生活を望む在日韓国人など、日本からの移住者向けに35世帯分の宅地分譲を開始するという。
 朝鮮半島から日本に伝わった有田焼や薩摩焼などの陶磁器展示館も備える。
 2月には東京で説明会を開催した。韓国人向けの80世帯分と同時に開発する。
 約25万平方メートルの敷地内には、露天風呂付きの温泉やブルーベリー農園を建設する計画もあるという。)

―――――――――――――――――――――――

●スレ主:親日派の清算

  山清郡庁に問い合わせをすると、庁でなく政府と民間開発業者で推進しており、日本人移住は自分たちが推進した事案ではない。
 正確な名称は金井村で、その名称の記事を検索してみれば、政府支援も行われると出ている。

  日本人たちは福島の人を自分のところには来させようとせず、日本から追い出し、いじめているようなもの。
 韓国は遠いからそこに追いやり、そして日本人村まで作るという、なんという根性。

―――――――――――――――――――――――

●オリビョル1号
  韓国が狂ってきている。

●親日派の清算(スレ主)
  山清郡庁のホームページも荒れている。

●おやつハンター
  私はこれをなぜそんなに反対するの理解できない。
 世界各国にコリアタウンがある。

●ダイアモンド
  独島(日本名:竹島)が自分たちの土地だと主張している国の人間だよ。

●親日派の清算(スレ主)
  韓国に来る最も優先順位の候補者の日本人たちは、放射能に汚染された福島の子どもたちではないでしょうか。

●グラベセン
  山清郡の日本の村推進論議については、「『2013山清の世界の伝統医薬博覧会』の開催成功のために全力投球しています」と山清郡のホームページに書かれているよ。

●隣のアプリ
  FTAに河川の手抜き工事、日本人の村作りまで…。

●飲んだ猫
  国民の税金で支援をするんですね。
 最初は日本人とし、次は在日同胞に言葉を変え、今では計画がないというふうに変わっている。
 在日同胞が移住を行うというなら、同胞に対する愛情で歓迎すべきだと思います。
 しかし、日本国籍で、日本であることの恩恵を享受してきた人々の移住は絶対に反対します。
(国籍がどうあれ、困っている人や移民を望む人を受け入れる社会であればいいですよね)

●親日派の清算(スレ主)
  在日同胞であれば私も大丈夫だと思います。
 しかし、日本国籍の日本人、特に福島の人々を連れてくるように事が進むのなら、それは容認できない。
 日本で、日本人すら排除しているのに、なぜわれわれが受け入れ、住まわせなければならないのか。

●飲んだ猫
  人々の反発が激しいようですね。
 慶尚南道南海郡の日本人村の場合、山清郡とは異なりあまり知られていなかったのに、掲示板ではすでに反対する人々の書き込みが上がってきています。

●穴があいたパンツ
  その地域は地価が下がるかな。
 もしかしたら、かえって上がるかな。




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2012年2月27日月曜日

日本人の孤独死:「恥の文化が原因か」

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サーチナニュース  2012/02/27(月) 09:47
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0227&f=national_0227_030.shtml

日本人の孤独死:「恥の文化が原因か」

  経済や時事に詳しい米国のサイト「businessinsider」では、米国人男性が日本の「孤独死」について語っている。

  筆者は、孤独死は日本独特の「恥の文化」によって増大していると指摘している。
 死体は数週間あるいは数カ月間発見されないこともあると記している。

  筆者は今月20日、さいたま市で60代の夫婦と30代の息子が遺体で見つかった事件について、死因が餓死で遺体は2カ月近く経ってから見つかったと伝えている。

  彼らは隣人に援助を求めたが拒否され、住んでいる地域の福祉課に援助を求めるようアドバイスされたが、何も行動を起こさなかったという点に筆者は疑問を抱いていると伝えている。

  行政に助けを求めて恥をかくより、誰にも迷惑をかけずに死ぬことを選ぶことに、筆者は心を痛めたようだ。
 日本人の恥という概念は人々の行動を左右すると述べ、それは西洋文化の罪の意識に類似しているとの見方を示している。

  しかし、世界第3位の経済大国で、貧しい老人が孤独死するという現状には、かなりショックを受けたと記している。
 孤独死は現在日本中で増加していると語る筆者。
 2010年には日本の最高齢者が実際には30年も前に亡くなっていたことが分かったというニュースがあったが、実に不可思議なことだと締めくくっている。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/02/23 12:50
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/02/23/2012022301393.html

「福祉大国」日本で年間50-100人が餓死

 日本で飢え死にする人が毎年50-100人に達しており、日本社会に衝撃を与えている。
 餓死者は死亡後数日から数カ月たって発見される孤立死のケースが多く、「福祉大国」という言葉も看板倒れの状況だ。

 今月20日、埼玉県さいたま市北区のアパートで60代夫婦と30代息子の3人が遺体で発見された。
 3人はやせ細っており餓死した可能性が高く、死後2カ月程度とみられている。
 部屋には水の入ったペットボトルはあったものの、食料は全くなく、現金は1円玉が数枚だけだった。
 料金を滞納し、電気とガスは止められていた。

 13日にも、東京都立川市のマンションで死後1-2カ月が経過した母親(45)と息子(4)の遺体が見つかった。
 警察は、母親が病気で死亡後、男児が助けを求められず衰弱死したとみている。
 男児の体重は9キロで、同年代の平均(16キロ)の半分ほどだった。
 また、北海道札幌市のマンションでも先月、死後相当期間が経過した姉妹の遺体が発見された。
 警察は、病気の姉(42)の死亡後、知的障害のある妹(40)が飢えと寒さで死亡したとみている。

 日本政府は、餓死者や凍死者を出さないための保護策を設けている。
 収入のない若者も、申請が通れば1人当たり月6万-8万円ほどの生活保護を受けられる。
 地域ごとに民生委員がおり、低所得者に対する相談や支援を行っている。
 だが、餓死した家族や凍死した姉妹は生活保護を申請しておらず、行政の支援を全く受けられずにいたことが明らかになった。

 日本政府は餓死者を出さないよう、料金滞納でガスや電気を止める場合は事業者と自治体が連携し、生活保護の受給を勧めるなどの対応を取るよう通知しているが、個人情報の保護を理由に事業者が情報提供を拒んでおり、効果を上げられずにいる。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/03/23 11:06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/03/23/2012032300987.html

【コラム】「無償福祉国」日本の餓死

 今年1月、北海道札幌市のマンションで、かなり時間が経過した姉妹の遺体が発見された。
 姉の佐野湖末枝(こずえ)さん(42)が先に病死し、知的障害があった妹の恵さん(40)がその後に餓死したとみられている。
 ガス・電気の供給は料金滞納のため昨年11月末から止まっていた。
 氷点下10度を下回る北海道の厳しい冬を毛布1枚で耐え、空腹と闘っていた恵さんは、悲鳴一つ上げられないまま死亡したのだろうか。
 恵さんが助けを求めようとしたのか、湖末枝さんの携帯電話には発信の痕跡があった。
 生きるために最期まで何とかしようとしていたのだろう。

 湖末枝さんは勤めていた会社が廃業した後、アルバイトで生計を立てていたが、体調が優れず仕事をほとんどしていなかった。
 昨年には札幌市役所を訪れ、生活保護の申請について相談していた。
 日本では若くても収入がなければ生活保護を申請し、月6万-8万円ほどの支給を受けることができる。
 市役所職員がこのとき
 「生活保護を申請する条件の一つは熱心に求職活動をすること」
と説明すると、湖末枝さんは申請せずに帰ったという。
 NHKによると、マンションの部屋から複数の履歴書が発見されていることから、湖末枝さんはさらに求職活動に力を入れ、それでも就職できなければ生活保護を申請しようと考えていたものとみられるという。

 日本の民主党政権は低所得層だけでなく、所得に関係なく受給できる児童手当・公立高校授業料無償化・高速道路無料化など、いわゆる「無償福祉」を大幅に拡大してきた。
 そのおかげで年間給与が数億ウォン(1億ウォン=約730万円)という海外金融機関の外国人駐在員まで、この「ばらまき無償福祉」の恩恵にあずかっている。
 しかし、限られた財源は無償福祉に注がれ、本当に支援が必要な低所得層が福祉の対象から外れてしまうケースが増えている。
 行政機関の最前線である市役所などが、財源不足を理由に生活保護対象者を減らそうとさまざまな「壁」を設けたことが、結局は佐野さん姉妹を死に追いやったのだ。

 民主党政権が無償福祉を大幅に拡大している中、佐野さん姉妹のように人知れず死を迎え、数カ月後に発見されるという「孤立死」が急激に増えている。
 どの国であれ政府財源は限られているから、優先順位を決めて予算を執行する。
 日本で無償福祉が乱発されているのを受け
 「本当に今すぐ支援が必要な人々には給付金が行き渡っていないのでは」
と反省する声が上がり始めた。

 民主党政権は2009年総選挙の勝因ともいえる無償福祉公約のうち幾つかを廃止・縮小し、消費税引き上げまで進めている。
 しかも現在は二つに分裂する危機まで迎えている。
 「次の選挙で勝利するには無償福祉の維持が必要だ」
という勢力と、 
 「国が滅びるのを黙って見ているわけにはいかない」
という無償福祉廃止勢力に分かれて政争を繰り広げており、政党支持率は10%台まで下がった。

 韓国でも、与野党は総選挙を前に、所得にかかわらず無料給食や無料保育を受けられるといった年間数十兆ウォン(10兆ウォン=約7300億円)掛かる福祉策で「公約合戦」を繰り広げている。
 無料福祉を嫌がる人はいないだろうが、「金のなる木」はないので政府予算は慎重に決めなければならない。
 佐野さん姉妹の悲劇が韓国で起きないことを祈りながら、各政党が「福祉の定義」で票を集めるのではなく、国民のことを第一に考え判断することを願う。





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「シルバープア」への転落

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 韓国経済がヤバイことになっているのは周知の事実だが。
 果たしていつパンクするのだろうか。
 中国頼りで何とか持ちこたえているのが現状。
 パンクしたら日本への影響は甚大である。


朝鮮日報 記事入力 : 2012/02/27 09:07
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/02/27/2012022700578.html

【社説】急増する家計債務、借金漬けの消費も問題

 所得水準を5段階に分け、上位20%層の所得を下位20%層の所得で割った倍率が昨年は5.73倍となり、2010年の5.66%を上回った。
 所得格差が拡大したことを示している。
 全国民の年収の中央値の半分に満たない国民の割合を指す「相対的貧困率」も10年の14.9%から昨年は 15.2%に上昇した。

 2人以上の世帯で、支出が所得を上回る赤字世帯の割合が26.4%となり、10年より0.4ポイント上昇した。
 所得下位20%層では、赤字世帯の割合が56.6%に達する。世界経済の低迷で韓国の経済成長率は3.6%に低下し、特に低所得層が大きな打撃を受け、庶民の生活が苦しさを増している

 こうした中、家計債務が昨年1年間で66兆ウォン(約4兆7500億円)増え、昨年末には900兆ウォン(約64兆8000億円)の大台を突破した。
 増加率は家計所得の伸び率(5.7%)より高い。
 韓国政府は家計債務抑制対策を講じたが、効果はなかった。
 銀行が融資を引き締め、保険会社などノンバンクに融資申し込みが集中し、債務の質が低下しただけだった。
 銀行融資は24兆ウォン(約1兆7200億円)、ノンバンクの融資は36兆ウォン(約2兆5900億円)増えた。

 2008年の金融危機以降、先進国の大半では家計債務が減少している。
 米国は可処分所得に対する家計債務の割合が130%台から110%台へと低下した。
 対照的に、韓国は家計債務の増加が止まらない。
 経済が困難な状況で、家計債務が雪だるま式に膨らめば、内需を通じた景気回復が難しくなり、韓国の金融システムが大きく揺らぐ事態も予想される。

 雇用と所得を増やすための韓国政府の積極的対応が求められるが、韓国社会の消費形態を見直す必要もある。
 借金をしてでも他人がしていることをしなければならないというのが最近の消費形態だ。
 結婚、マイホーム、子どもの教育を目的に借金をして、その返済に苦しむ人を指して、
 「ハネムーンプア」
 「ハウスプア」
 「エデュ(教育)プア」
という新語が相次いで生まれた。
 そして、老後の準備ができないまま定年を迎えると、
 「シルバープア」
に転落する。

 少子高齢化に加え、韓国経済が本格的な低成長時代を迎え、所得は以前ほど増えない状況だ。
 家計債務の問題をこのまま放置すれば、国家的、個人的災難に直面するかもしれない。
 家計は収入の範囲内で支出を行うという原則を立て、節制する努力がまず必要だ。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/02/27 08:30
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/02/27/2012022700502.html

韓国人の生活の質、OECD加盟国で最低レベル

 経済協力開発機構(OECD)が26日までにまとめた加盟国の生活の質に関する報告書によると、韓国人の生活の質は32加盟国のうち31位と最低レベルを記録した。
 1人当たりの所得順位は加盟国中22位を記録しているが、生活の質はこれを大きく下回る。

 今回の調査は、米国ミシガン大学の世界価値観調査(WVS)チームが1981年から2008年にかけて実施した5回の調査を基に、OECDが32加盟国の幸福度指数を算出したもの。

 幸福度指数は、仕事や生活への満足度、社会的信頼、政治的安定、包容性、環境、所得など10項目の変数を総合して算出するもので、
 韓国は10点満点中6点台前半
にとどまった。
 生活の質が最も高い国は8点台を獲得したデンマークで、次いでスイス、アイスランド、オーストリアなどの順だった。

 韓国は特に、集団同士の包容力など信頼部門の評価が低かった。
 OECDは
 「韓国はチェコやエストニアなどと並び、社会構成員の間の信頼が非常に低い
とし、信頼などの社会的資本をより強固にすべきだと指摘した。

 OECDはまた、生活の質が低い国は所得格差が大きく、構成員の間で剥奪感が生じたり、社会全体的に競争圧力が強すぎたりするケースが多かったと分析している。





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空が落ちてくる !?

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ロケットニュース24 2012年2月25日
http://rocketnews24.com/2012/02/25/186537/

【衝撃】この10年で空が約40メートル低くなっていたことが判明

 皆さん、落ち着いて聞いて頂きたい。
 今から空に関する重大な事実をお伝えします。
 その事実とは、なんと空が低くなっているんですッ! 
 ニュージーランドの研究者が雲の高さを調査した結果、この10年で30~40メートルも下がってきているそうですッ!! 

 そのうち雲が地面に落ちてくるのかも~ッ!!

 というのは冗談ですが、オークランド大学の研究チームが調べたところ、実際に低くなっているそうです。
 今まで雲の高さを正確に把握することは、困難と言われていました。
 これがNASAの地球観測衛星「Terra」を利用することにより可能になったのです。

 調査は「マルチアングル・イメージング・スペクトロラジオメーター」という専用の機器を使い、地上と衛星で雲の高さを割り出します。
 このほど2000~2010年のデータを分析した結果が公表されたのですが、それによると雲の平均的な高さは30~40メートルも下降していることが判明しました。

 調査にあたったロジャー・デーヴィス氏はこのことについて、
 「調査期間が短いため、より長期的な分析が必要」
としながらも、雲の下降原因について、次のように説明しています。
 雲の高さが低くなると地表の温度は低下します。
 したがって、「温暖化を抑制するために、雲が下降しているのではないか」と見ているようです。

 しかしあくまでも仮説であり、今後さらに10年間調査を続けた結果、結論を出す見通しです。
 それにしても雲が下がってきているとは、まったく気付きませんでした。
 とはいえ、40メートルと言っても割合にすると1パーセントなのだとか。
 まあ、突然地表に落ちてくるということはないでしょうね。
 それにしても
 
雲の下降は、地球温暖化の自浄作用
といっても良いのかもしれません。

参照元:Science Daily(英語)




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2012年2月25日土曜日

スーパー九ノ一::蒼井そら

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● 蒼井そら:入浴姿を公開


 MI機関の「スーパー九ノ一」と言われているのが蒼井そら。


サーチナニュース  2011/01/20(木) 10:06
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0120&f=national_0120_037.shtml

蒼井そら:入浴姿を公開…深夜の中国興奮、クリックの嵐

  AV女優として有名な蒼井そらさんが19日午前0時1分ごろ、中国のポータルサイト「新浪網」上で開設しているミニブログに入浴姿の画像を掲載した。
 クリックが殺到し、転載も相次いだ。

  蒼井さんがバスタブにつかっている写真。
 いわゆる「泡風呂」で、肩から下の部分は見えない。
 蒼井さんは中国語で
 「晩上好,我正在洗澡(こんばんわ、今、お風呂に入っています」、
 英語で
 「Just getting in the bubble bathtub(今、泡風呂につかっています)」、
 日本語で
 「久しぶりに湯船に浸っているよ。泡風呂」
などと書き込んだ。

  深夜の掲載だったが、12時間以内に転載は9000件に達し、蒼井さんのミニブログに直接寄せられたコメントだけでも7000件を突破した。
 転載されたページや同件を紹介するニュース記事にも、相次いでコメントが寄せられた。

  「愛してます。蒼井そらは女神様」、
 「メーク・ラブしませんか?」
など“大喜び”の意見が並ぶ一方で
 「乗り合いバスだよ」、
 「戦争で日本賊はもう少しで中国を滅ぼすところだった。
 現在の日本のAV女優は、乳房を使って中国の男をツブそうといしている。
 教育の問題なのか、われわれが生まれつき、出来がわるいのか」
などの批判的見方も寄せられた。

  蒼井さんの「中国重視」は営業戦略との見方から
 「彼女は、中国にはおバカが多いから、簡単にお金儲けできると分かっているのだよ」
との意見を披露したユーザーもいる。



サーチナニュース  2012/02/25(土) 10:11
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0225&f=entertainment_0225_001.shtml

蒼井そら、日本で食べたいものは「グンちゃん」と爆弾発言=韓国

  日本の人気AV女優蒼井そらが23日、自身のツイッターに
 「日本に帰って来て食べたいものは?」、
 「答:グンちゃん」
と書き込んだことが分かった。
 韓国の複数のメディアが報じており、同国で高い関心が集まっている。

  蒼井そらの発言は、日本の週刊誌が報じたチャン・グンソクの「蒼井そらが食べたい」発言がきっかけ。
 週刊誌によると、チャン・グンソクは2011年8月に来日した際、空港で日本の取材陣から「食べたいもの」について聞かれると、「蒼井そら」と答えたという。

  衝撃的な発言は日韓のネット上で話題になったが、すぐにチャン・グンソクの所属事務所は「事実無根」と反発。
 記事は「ねつ造」と批判し、法的対応も辞さないとの立場を表明した。
 事務所側の説明によると、当時、チャン・グンソクは食べたいものを聞かれ「寿司」と答えていたという。

  蒼井そらは一連の騒動を受けて発言したとものとみられ、直後に
 「あれ?ブラック過ぎた?wwwねーねー私も被害者なんですけど。」
と書き込んでいる。

  韓国のメディアは、
 「蒼井そら、チャン・グンソクの論争に『私も被害者』」、「蒼井そら『チャン・グンソク食べたい』」
などと相次いで報じた。









レコードチャイナ 配信日時:2012年2月28日 1時34分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59139&type=0



元AV女優・紅音ほたるさんが大学のゲスト講師に!?
7割が「賛成」―湖北省武漢市
配信日時:2012年2月28日 1時34分

 2012年2月27日、元AV女優の紅音ほたるさんを授業に招きたい、と湖北省武漢市の大学教授がネット上でつぶやいたことを受け、地元ニュースサイトが緊急にアンケートを実施したところ、7割近くが「賛成」意見だった。
 シンガポール華字紙・聯合早報が地元紙・楚天都市報の報道として伝えた。

 紅音ほたるさんにラブコールを送っているのは、同市の華中師範大学で「性科学概論」の授業を受け持つ彭暁輝(パン・シャオフイ)教授。
 23日、マイクロブログに「紅音ほたる、華中師範大学へ」という内容のつぶやきを書き込み、大きな反響を呼んだ。
 もちろん、同大の学生たちも大喜び。

 ところが、同教授は「世論の圧力もあるし、実現するかは分からない」と慎重な姿勢を見せていた。
 これを受け、地元ニュースサイト・大楚網が「紅音ほたるさんが同大学で授業を行うことについて、どう思うか?」と尋ねるアンケートを実施したところ、わずか1日で2万人余りから回答が寄せられた。

 その結果、7割近くが「賛成」だった。
 4割近くが「これは正常な学術交流」と彭教授への支持を表明。
 「感心しない。紅音ほたるさんの前職を考えれば、不釣合いと言わざるを得ない」は3割だった。
 このほか、3割近くが「とても楽しみ。大学にも多元化が必要だ」と客観的な姿勢を見せた。

 では、紅音ほたるさんのゲスト講師が実現したら、授業を聞きに行くか?との問いには、「絶対に行く。しかも前の方の席で聞きたい」が半数以上を占めた。
 一方、大学側はこの騒動に対し、今のところ「ノーコメント」を貫いている。




 いったいこの国、どうなっているのだろう。



サーチナニュース  2012/03/01(木) 11:13
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0301&f=national_0301_084.shtml

【中国ブログ】わが国は厳格にポルノを規制してたはずなのに…

  中国湖北省武漢市の華中師範大学の彭暁輝教授が、元AV女優の紅音(あかね)ほたるさんを自身が担当する「性科学概論」に招き、大学生を対象にエイズ予防について講演を行ってもらうことを提案した。
 このニュースは広くネットユーザーの関心を集めたが、
 「反応が大きくなりすぎた」
ことを理由に取りやめた。
 中国人ブロガーの「我愛我家的二宝貝」さんはこの提案に対する非難を自身のブログにつづっている。

  有名人が客員教授や名誉教授を務めることは珍しいことではないが、筆者は、
 「AV女優が大学の授業を行うなど中国5000年の歴史で初めてのことであり、からかいと疑いの気持ちを持ちながら授業を受けたところで生徒にとって本当に勉強になるのだろうか」
と問う。

  彭暁輝教授は紅音ほたるさんがエイズ予防のボランティアをしているという理由で臨時講師として提案したが、筆者は
 「中国語が話せない人が授業をして生徒は理解できるのか」
と指摘。
 さらに授業が行われていれば参加者はきっと満員になっただろうが、
 「それは『AV女優』という肩書きがあるからに違いない」
と述べた。

  性の問題には生物学、医学、心理学、統計学などさまざまな分野が含まれるが、AV女優は素敵な容姿と笑顔、さらにベッドでの優れた技術以外にどんな知識があるのかと問いかける筆者。

  「仕事で人を差別してはいけないし、AV女優という仕事を卑下しているわけではない」
と前置きしつつも、多くの中国人は彼女を性の対象と見ており、尊敬する教師としては見ていないと主張、そもそも
 「中国はポルノを規制する面で非常に厳しい国家のはずだ」
と指摘した。


 本当に「中国はポルノを規制する面で非常に厳しい国家のはずだ」かね。
 そんな風にはまるで見えないのだが。
 スキもの国家で、ただ隠蔽しているだけではないのか。
 まあ、その隠蔽が「ポルノ規制」ということなのかもしれないが。
 でも、このインターネットの世の中では、要は
 スキか、どうでもいいや、
の違いになると思うのだが。




レコードチャイナ 配信日時:2012年3月29日 19時32分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59978&type=0

蒼井そら初主演映画「第二夢」、発表会での現代版“李香蘭”が大好評!



 2012年3月28日、人気セクシータレントの蒼井そらが、中国で初主演映画となるショートフィルム「第二夢」の発表会に登場した。
 新浪網が伝えた。

 中国で絶大な人気を誇る蒼井そらが、ショートフィルム「第二夢」で映画初主演を果たした。
 東京と上海を舞台に現代と1920年代の時空を越えた世界を行き来するファンタジー系ラブストーリーで、映画「靖国 YASUKUNI(07年)」で知られる李纓(リー・イン)監督がメガホンを執り、蒼井のチャイナドレスや現代の東京で見せるコスプレ姿も大きな話題の一つ。
 間もなくネット上で公開される。

 28日の発表会では、真っ暗なステージに突然光が射し、蒼井が映画テーマソング「第二夢」を歌いながら登場。
 中国で活躍した往年の日本人女優・李香蘭(り・こうらん)のヒットソングをリメイクしたものだが、この鮮やかな演出とセクシーなドレス姿が、集まったメディアにも大好評だった。

 蒼井とは言葉の壁もあり、話し合いの時間が少なかったという李監督だが、
 「撮影中の彼女は素晴らしかった。確かに化学反応を感じた」
と作品に自信を見せている。
 蒼井によると、30時間にも及ぶ撮影があり、これまでの仕事で最も大変な思いをしたという。




サーチナニュース  2012/03/30(金) 09:35
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0330&f=national_0330_009.shtml

蒼井そら:短編映画に主演、北京で「“夢”の筆さばき」


  女優の蒼井そらさんが28日夜、北京市内でショート・ムービー「第二夢」の発表会に姿を見せた。
 ステージ上では毛筆で、ムービーのタイトル「第二夢」を書いて見せた。

  ステージに登場した蒼井さんの服装は「古き上海の名媛」をイメージしたものだが、胸を存分に強調。
 国営・中国新聞社は「爆乳」の文字で形容した。

  蒼井さんは、「第二夢」の映画でヒロイン役を演じ、中国語での歌唱も披露するという。

  蒼井さんは、小学校時代から書道に親しんでいる。中国人によると、
 「毛筆を操れることも、『中国文化を理解している』ということで、人気を高める一因になっている」
という。







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「沙悟浄」はカッパではなかったのか?

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● 夏目雅子が三蔵法師だった


 西遊記にでてくる沙悟浄はカッパではないそうです。
 しらなかった。
 では、なんだったのだろう?
 孫悟空はサル、猪八戒はブタ、沙悟浄はカッパだとずっと思ってきたのだが。


サーチナニュース 2012/02/24(金) 10:12
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0224&f=column_0224_007.shtml

なぜ河童なのだ? 
日本の「沙悟浄」に驚く中国人たち


  日本では中国の古典を元ネタにした作品は少なくありませんが、そういった作品に加えられる日本独自のアレンジの中には中国の感覚では理解できないようなものもあるようです。
 そういったものの一つに「西遊記」で「沙悟浄がカッパになっていたりする」ということがあります。
 沙悟浄は中国では「沙僧」や「沙和尚」と呼ばれることが多いようですが、
 間違ってもカッパではありません。
 中国のネットではこの改変が話題になっていました。

*********

  最近気づいたんだが、日本の沙和尚が謎すぎる。
 何あの怪物? 
 孫悟空や猪八戒、唐僧はこっちのイメージとそれほど変わらないが、沙和尚だけかなりヘンなキャラに改変されているんだが。

  言われてみて私もちょっと調べてみたが、確かに日本の沙和尚はヘンなことになっているっぽいな。
 孫悟空の猿、猪八戒の豚はいい、だがなんで沙和尚がわけの分からん怪物なんだろ?

  確かに。肌が緑くらいならともかく、クチバシがついていたり頭が禿頭ではないヘンな形状になってたりするよね。

  あれは確か日本の妖怪の河童じゃなかったかな? 
 俺もなぜかは知らないが、沙僧は日本では河童になっちゃっているらしい。

  なにぃ!? 
 アレって河童だったのか!? 
 なんで河童が中国からインドまで旅するんだよ!?

  河童は日本原産の妖怪だよな……どこでどうなれば沙和尚が河童という認識になってしまうんだ?

  川の妖怪っていうと、日本では河童という認識になっちゃうんじゃないかね。
 河童は日本で非常に有名な存在らしいし。

  確か河童ってウチの国の神仙の水伯だか河伯が元になっているという話だ。
 日本では沙和尚が河伯のイメージだと理解され、それから河童になったとかいう流れなのかね。

  沙和尚が日本の妖怪の河童か……日本の中国古典改変ってさすがにどうかと思うような改変多いよなー

  そうだな、この西遊記もヒドイと思う。
 唐僧は男の娘にされるし、沙僧は河童なんかにされる。
 あの国はネタを重視して原作を尊重しない所があるんで、時々ムカッとするわ。

  「沙僧はカッパ」ってのは日本の一般常識になっちゃっているんじゃないか?
 日本の作品では猿っぽいキャラと豚っぽいキャラがいた場合「ここに河童が加われば西遊記だな」みたいな会話が結構出て来るように思う。

  そうそう。
 日本では「沙悟浄=河童」という認識はかなり強いみたいだよ。
 三蔵を女性にするというのは「パロディ」や「演出上の手段」で、一応原作では男性だと認識されている。
 しかし、沙和尚はごく普通に「河童」として認識されてしまっているらしい。
 どうしてこうなった。

  そういや以前話した日本人留学生が
 「沙悟浄は頭の皿が乾くと動けなくなるという弱点がある」
と言っていて、私は何の話だか理解できなかったんだが、あれは河童と誤認していたからだったのかもしれない。
 日本ではマジで西遊記に河童が出るという認識が主流なのかもな……

*********

  日本のカッパを知っているような中国人でも
 「沙悟浄がどうしてカッパになってしまうのか」
と困惑しているようです。
 しかし、「沙悟浄=カッパ」の認識についてはいつから始まったのでしょうね。私も物心ついた頃には既に「カッパの沙悟浄」というイメージになっていたように思いますし。


 ということは三蔵法師はサルとブタと人間をお供にして天竺へ旅したことになるが。
 桃太郎はイヌとサルとキジだが
 なんで、西遊記では人間が紛れ込んでくるのだろう。



サーチナニュース 2012/02/10(金) 09:38
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0210&f=column_0210_008.shtml

中国オタクが良いと感じる日本語の漢字四文字の言葉

  故事成語など、中国語では四文字の言葉がかなりありますし、日常的にも良く使われます。
 そういったことから日本語に出て来る漢字四文字の組み合わせについても、中国語的な感覚で印象に残る言葉に出会ったりするそうです。
 中国のネットではそういった
 「中国オタク的になんか良いと感じた日本語の漢字四文字の言葉」
についてのやりとりが行われていました。

*********

  アニメや漫画、ゲームの日本語で漢字四文字の言葉とか出て来るけど、妙に印象に残る言葉ってない?
 私は「四六時中」という言葉なんかが印象深いんだが。

  ああ、確かにそういうのあるね。
 故事成語っぽいけどそうじゃないのとか、日本語のみで意味が通じるのとか。
 パッと思いついたのは「運否天賦」かな。

  「一期一会」とか良いね。
 日本の茶道の言葉らしいが印象に残ったんで意味を調べてみたら非常に気に入った。

  キャラクターの形容としてよく出て来る「文武両道」って言い方を不思議に感じたのを覚えている。

  「絶体絶命」が好きだ。
 どこにも逃げ場のない危機という感じがして良い。

  自分にとっては「無想転生」だな。
 意味がどうとか深く考えなくていい。
 カッコイイんだからそれでいいじゃないか。

  「真剣勝負」かなぁ。
 いろいろと日本っぽい言葉だと思う。

  私が好きなのは「盛者必衰」って言葉。

  「天元突破」は一目でスゴそうだと感じられるのが好み。
 あと「一撃必殺」や「鎧袖一触」も好き。

  私にとっては「天地無用」だね。
 最初はアニメタイトルだと思っていたが、それが実は日本の運送業界用語から来ていたとは……

  印象に残るか……「笑止千万」ってのを思いついたわ。

  中国語も日本語も基本的に漢字の意味は同じだけど、中には違うのもあるからヘンな言葉に感じるのもあるよね。
 「喧嘩上等」というのを武闘系のキャラが言うとなんか笑ってしまいそうになる。
 (訳注:中国語の「喧嘩」は大声で騒ぐ、騒がしいといった意味になります)

  個人的にはわりと頻繁に出て来る「無茶苦茶」や「無理矢理」って言い方が面白いと感じている。

  「猪突猛進」は最初見たときどういう意味なのか悩んでしまった。
 中国語の「猪」と日本語の「猪」は意味的に似ているように見えてかなり違うと思う。
 更に日本語は「猪」に強いイメージがついているし。
 (訳注:中国語の「猪」は豚の意味になります)

  「見敵必殺」とそれを更に「Search&Destroy」と英語にする組み合わせが大好きです。

  「表裏比興」というのがカッコイイ。
 真田家は真田昌幸が一番スゴイと思う。

  「百鬼夜行」ってのは非常に上手い言い方だと思う。
 化け物達とその周辺の空気が想像できるようだ。

  「夜露死苦」だな。
 この字の組み合わせが挨拶になるというのが衝撃的だったわ。

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  日本語と中国語では漢字に共通した所があるとは言っても全てが同じというわけではありませんし、そういった言葉に関しては、なまじ個別の漢字の意味がわかるだけに日本語独自の言葉に面食らったりもするようですね。




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2012年2月24日金曜日

ハイブリッド車は低燃費か?、 「ガソリン車と大差なし」と高まる不満

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● 朝鮮日報より



朝鮮日報 記事入力 : 2012/02/24 09:17
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/02/24/2012022400653.html

ハイブリッド車の燃費に疑問符
「ガソリン車と大差なし」 高まる不満


 昨年11月に現代ソナタ・ハイブリッドを購入したPさん(40)は、車を見るたびに腹が立つという。
 この車の公認燃費は1リットル当たり21キロ。
 Pさんはソナタのガソリン車より燃費が60%以上良いという広告を見て、500万ウォン(約35万5000円)も高いハイブリッド車を購入した。
 しかし、2000キロ以上走ってみたところ、実際の燃費は1リットル当たり10キロにも満たなかった。
 Pさんは
 「燃費が良いため、3-5年乗れば差額分の元が取れるというセールストークを信じて購入したが、最近はだまされたと感じている」
と話した。
 昨年8月にトヨタのプリウスを購入した大田市のシム・スンテクさん(52)は、トヨタを相手取り訴訟まで検討している。
 購入した車の実際の燃費が公認燃費(1リットル当たり29.2キロ)にはるかに満たない18-19キロだったからだ。 

 ガソリン価格が高騰する中、ハイブリッド車が人気を集めているが、燃費が期待ほどではないと漏らす消費者も増えている。
 昨年発売された現代ソナタ、起亜K5のハイブリッド車は、ドライバーの運転にもよるが、実際の燃費が1リットル当たり15キロにとどまるとされる。
 公認燃費よりも28%低い数値だ。
 米国など先進国の場合、燃費の測定基準がさらに厳格で、実燃費と公認燃費の違いは10%前後にすぎない。

■燃費めぐり訴訟も

 そんな米国でも、ハイブリッド車の燃費をめぐる論争が起きている。
 今月初め、米ロサンゼルスの裁判所は、2006年型ホンダ・シビック・ハイブリッドを購入した消費者が、広告には燃費が1リットル当たり21.3キロとなっているが、実際には12.7キロにすぎなかったと主張して起こした訴訟で、原告勝訴の判決を言い渡した。
 ホンダは
 「実燃費は運転習慣によって違ってくる」
と反論したが、裁判所は原告に9867ドル(約78万9000円)を支払うことをホンダに命じた。

 訴訟の余波は、現代自、フォードにも広がっている。
 米国の一部消費者団体は、現代自のエラントラ(韓国名・アバンテ)、フォードのフォーカスは燃費が1リットル当たり17キロと広告宣伝しているが、「詐欺だ」として広告中止を求めている。
 来月にはホンダ・シビック・ハイブリッドの燃費に関する集団訴訟の判決も下される予定だ。

 これについて、自動車メーカー各社は
 「ハイブリッド車だけでなく、ガソリン車も実燃費は公認燃費より20-30%低い。
 ハイブリッド車を選択する消費者が燃費にだけ敏感なために起きている現象だ」
と反論している。
 国によって違いはあるが、通常は風がなく、温度と湿度が一定に保たれた実験室で燃費を測定するため、実際とは差が出ざるを得ないというのが業界の言い分だ。

■「運転習慣の悪さも一因」と主張

 自動車業界は、ハイブリッド車の構造的特性を理解していない悪い運転習慣で、燃費が低下していると主張する。
 ハイブリッド車はバッテリーで動く電気モーターがガソリンエンジンに取って代わったり、動力を補ったりして、燃費を向上させる仕組みだが、急発進、急加速を繰り返せば、電気モーターが働く余地がなくなるからだ。
 現代・起亜自のハイブリッド車開発専門家は
 「ハイブリッド車にはそうした構造的特性があるため、急発進、急加速だけでなく、急停車、急減速でもモーターの活用度が低下し、燃費が悪くなる」
と指摘した。

 自動車メーカー各社は、消費者の不満を意識し、性能改善と値下げに動いている。
 現代自は今年に入り、高級な内装を取り払い、価格を110万ウォン(約7万8000円)引き下げたソナタ・ハイブリッドの「普及モデル」を発売した。
 トヨタも新型カムリ・ハイブリッドの価格を300万ウォン(約21万3000円)引き下げた。





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「欧州産&アメリカ産」中国製品の誕生へ、EU域内に工場を続々と移転

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 例えば南米の中国製自動車は好評だという。
 ということはこれから徐々に
 中国の工業製品が世界に工場を作り、進出していく

ことになろう。
 まずは、韓国製品とぶつかるだろう。
 追い上げられる韓国。
 果たして追撃を振り切ることができるだろうか。



レコードチャイナ 配信日時:2012年2月24日 7時42分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59004&type=0

中国メーカーが「欧州製」を生産!EU域内に工場を続々と移転―豪州紙

 2012年2月22日、中国紙・環球時報はオーストラリア紙の
 「中国が高級イメージの『欧州製』の名を借りて欧州市場に食い込んできている」
と題した記事を掲載した。
 以下はその内容。

 欧州各国のリーダーが中国に対し、3兆2000億ドル(約256兆4000億円)という巨額の外貨準備の一部をユーロ圏国家の債券購入に充ててほしいと願う姿を尻目に、中国政府は目下、いかにして大事な欧州市場の支配権をわが手中に収めようかと考えを巡らせているようだ。
 最近、中国メーカーが続々と生産拠点をユーロ圏に移転させている。

 自動車大手、中国長城汽車公司は21日からブルガリアの新工場で本格的な量産を開始。
 欧州連合(EU)域内に自動車組み立て工場を開設した初めての中国自動車メーカーとなった。
 現地メーカー・LITEX社との合弁で、まずは現地向けに販売されるが、最終的な狙いは欧州各国への販路拡大。
 EU加盟国であるブルガリアで生産した新車は関税ゼロで他のEU国家に輸出することができる。

 また、フランスでは中部の町、シャトールーに5億ユーロ(約530億円)をかけた「中国工業区」が完成した。
 ここでは主に中国の労働者が低コストで作った部品の組み立てが行われる。
 これにより、地元に4000人分の雇用を創出することになるが、中国側にとってもメリットは大きい。
 ここで組み立てた新車はすべて「欧州製」になるからだ。

 高級イメージを持つ「欧州製」は、消費者にとって「中国製」の何倍も価値が高い。
 中国企業にとってはこれが最も重要な部分。
 安かろう、悪かろうのイメージが定着した「中国製」のままで欧州市場に打って出ようとしても、難しいということを知っている。

 中国はもはや「世界の工場」であり続けることに満足しなくなっているようだ。
 多くの企業が「中国製」のイメージ向上に躍起になっている。
 これと同時に、市場へのルートを確保するため、空港や港、鉄道など貿易に関連するインフラの整備や物流などへの投資もかなり熱心に行っている。




レコードチャイナ 配信日時:2012年2月23日 11時45分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=58953&type=0

人民元の上昇が「メイド・イン・チャイナ」を米国に移住させた―米華字紙

 2012年2月20日、米華字サイト・多維新聞は、中国メーカーが生産拠点を米国にシフトし始めていると報じた。
 米コンサルタント会社ローディウム・グループによると、過去2年間の中国企業や政府による対米直接投資額は94億ドル(約7490億円)に達し、その前の7年分の総額の2倍以上に上った。
 人民元を過小評価しているという国際社会からの批判を消し去る狙い。
 中国はちょうど2010年6月に人民元切り上げを発表している。

 人民元の対米レートはすでに8%上昇している。
 同社のダニエル・ローゼン氏は「これだけ上昇すれば、米国向けに製品を輸出する中国メーカーが生産拠点を米国に移すことも可能。
 これで、さらに消費市場に近づくことができる」と指摘する。

 中国による対米直接投資は全体のわずか0.3%。
 1位の欧州(69%)、2位の日本(12.7%)には遠く及ばない。
 だが、中国政府が「人民元の弾力性を高める」と発表したことにより、中国メーカーの対米投資拡大の動きは今後も続くとみられている。

 ローゼン氏は「ちょうど80年代~90年代半ばに日本企業が円高を利用して米国の工場やニューヨークのシンボル、ロックフェラーセンターなどを買い占めた動きに似ている」との見方を示す。

 中国の家電大手、ハイアール(海尓)が他に先駆けて1999年、サウスカロライナ州に最初の米国工場を設立。
 これに続き、多くの中国企業が同州で工場を設立または買収した。
 同州港務局によると、同年からこれまでの中国企業による投資総額は3億9300万ドル(約316億円)になる。

 ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)のハロルド・L・サーキン氏は「同じ理由で多くの米国メーカーが本国に生産拠点を置くようになった」と話す。
 米国メーカーが中国に工場を建てるのはもはや輸出製品を作るためではなく、消費者に近づくことができるというメリットのためだというもの。

 同氏は
 「中国経済の成長が米国企業に生産拠点を本国に置かせることになった。
 なんて皮肉なことだ」
と語っている。





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2012年2月23日木曜日

高成長を当面維持するが構造的難題に直面―中国経済の行方を大胆予測

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レコードチャイナ 配信日時:2012年2月23日 6時17分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=58978&type=0

<コラム・巨象を探る>
高成長を当面維持するが構造的難題に直面―中国経済の行方を大胆予測

 世界景気のけん引役・中国について、景気失速、バブル崩壊、地方不良債権問題などのリスクが取りざたされている。
 その行方は国際経済に与える影響が大きいだけに、実態を冷静に分析する必要があろう。

 【景気失速リスク】
 2011年のGDP成長率が9.2%(前年10.4%)と伸びが鈍化、今年は8%台になるとの予想も出ている。
 キヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之研究主幹は
 「成長率の低下は中国政府が実施してきた緩やかな金融引締め政策の効果によるものであり、政府が意図した通りの結果。
 これによってインフレ圧力を抑制することに成功した」
と分析。
 消費者物価上昇率は昨年7月に、警戒ラインの5%を大幅に超えて前年比6.5%に達したが、その後低下傾向をたどり、11月以降は4%台前半に落ち着いている。

 柯隆・富士通総研上席主任研究員も、今年の中国経済について「物価の落ち着きとともに景気を刺激する方向に政策が動き、高成長を維持する」と予測。
 「11年のGDPの伸びは前年より1%程度下がったが、潜在的な経済成長率は約9%なので妥当」
としている。
 一番の強みは、個人で32%、全体で52%にも達する貯蓄率の高さ。
 「高貯蓄率が投資を支え経済をけん引する」
と語る。

 欧米の景気後退に伴う影響が懸念されるが、柯氏は
 「中国の輸出品は安価な生活必需品が多く大きく落ち込まない。
 投資引き揚げも相対的に微々たるレベルにとどまる」
と楽観的。
 「今年秋の胡国家主席らの退任への花道の意味でも高い成長率を維持する」
と見込む。
 何年も前から中国経済はいずれ失速すると言われながら、米欧日の苦境を尻目に主要国で「1人勝ち」が続いている。
 このまま高成長が続けば10年以内に米国を抜き世界一の経済国家になるとの予測もある。

【バブル崩壊リスク】
 上海、北京の不動産価格は2、3年前には30~50%もの高い上昇率に達したが、最近は前年割れの水準にまで低下している。
 「バブル崩壊」のリスクが懸念されるが、
 「行政的手段による半ば強制的な取引停止措置により、売買が成立しなくなっているためで、実需は衰えていない」(瀬口研究主幹)
という。
 北京、上海の大都市中心部の価格は低下しておらず、内陸部の成都、武漢等では依然前年比10~20%前後の値上がりが続いている。
 供給、需要両サイドが様子見の姿勢のため、取引量の激減により資金調達力の乏しい中小業者が、資金繰りに窮してやむなく値引き販売を強いられており、それが統計データ上の価格下落として現れている。
 こうしたことから、当面は不動産価格の長期下落が生じる可能性はなく、それが不良債権化するリスクもなさそうだ。

【地方債務リスク】
 2008年のリーマンショック後の経済刺激策の一環として地方政府が手がけた不動産開発の一部が不良債権化し、その資金調達に利用された金融会社向けの融資が焦げ付いている。
 銀行監督当局による厳しい資産査定の結果、楽観はできないが中国の財政余力から見ればコントロール可能な範囲内と評価された。

 中国政府は、米国などに留学した気鋭の経済学者を呼び戻し日本のバブル形成、バブル崩壊の過程を「反面教師」にして研究している。
 中国政府関係者や有力民間エコノミストは、現在高度成長期の真只中にある中国経済ではバブル崩壊に伴う不良債権問題の深刻化は起こり得ないとの見方で一致。
 高度成長の恩恵を受ける地域が従来の臨海部から内陸部に移行しつつあることもプラスに作用しているという。

 しかし、中長期的には政府が推進する「社会主義体制下での資本主義」の制度や社会基盤が整わず、所得格差、都市農村格差、環境破壊、官僚腐敗、情報統制など多くの解決すべき難題に直面している。
 柯氏は
 「このままではサステナビリティ(持続可能性)の問題に直結する」
と警告する。
 これらは10年前から胡錦濤主席が取り組んでいる課題だが、大半が先送りとなりそう。

 中国の次期最高指導者に内定している習近平副主席は
 「中国経済は今年、安定した成長を続ける。
 ハードランディングはない」
と指摘した上で、
 「われわれは今年以降、経済成長の目標を適切に引き下げていく。
 そのことはインフレ、エネルギー、資源、環境面でのプレッシャー緩和に寄与するだろう」
と強調している。
 今秋発足する習近平体制に課せられた使命はあまりにも大きい。
<巨象を探る・その14>

<巨象を探るはジャーナリスト八牧浩行(Record China社長・主筆によるコラム記事)>
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<コラム「巨象を探る」>最大の課題は不動産バブルと所得格差―GDP世界2位に躍り出た中国




レコードチャイナ 配信日時:2011年9月26日 9時16分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=54620

<コラム・巨象を探る>
ネット情報急拡大で言論チェックは不可能ー中国メディア界に地殻変動

 中国では、インターネット人口が5億人に達し、携帯電話やスマートフォンのメールを操る人口も6億人以上に膨らむ中、「事実」「真実」はあっという間に伝播する。
 中国公安当局は懸命の情報規制を行っているが、完全にフォローし規制するのは不可能だ。

 さらに近年、中国版ツイッターのミニブログ(新浪微博など)が急速に普及(米ツイッター社、フェイスブックは禁止されている)。
 市民が発信する「ニュース」「情報」が瞬時に駆け巡る。
 ミニブログのユーザーは今年上半期で3倍増の約2億人に達した。

 今年7月の高速鉄道衝突脱線事故では当局が事故の翌日早朝に事故車両を穴に埋めるという異常な行動に出た。
 それがインターネット上や新聞報道で取り上げられたため、あわてて北京中央が動き、温家宝首相自らが乗り出して事態の収拾に乗り出さざるを得なかった。

 以前ならば、警察や人民解放軍を大量動員して、事故現場への立ち入りを封鎖し、闇に葬り去ることもできただろうが、情報が一気に伝播する現代では止めようがない。
 中国各地で起きている公害や汚職への告発も、これらネット情報がきっかけで大きな社会問題に発展。
 当局も「公害工場」の廃止や「汚職」の摘発をせざるをえなくなる事例が続出している。

 「今や中国は世界最大のネット王国。
 共産党政府も情報のコントロールは困難」(中国メディア幹部)
という状況で、当局は、これらネット情報が政府批判につながり、北アフリカ・中東の「ジャスミン革命」のような暴動を誘発しないか神経をとがらせている。

 中国当局はネット上の書き込みがきっかけで、著しい格差問題をはじめ、物価高、就職難など国民の不満に火がつくことを懸念。
 5万人ものネット監視員を動員し、24時間態勢でユーザーの書き込み内容、言論を監視・削除している。
 さらには巨額の費用を投じて「グレート・ファイアーウォール」のシステムを構築しているが、約5億人ものインターネットユーザーすべての言動をチェックすることは不可能だ。

 事実、中国共産党幹部はインターネットの影響力が強まっていることについて
 「経済のグローバル化や政治の多極化、技術の進歩がすさまじい勢いで押し寄せている。
 新旧メディアの境界、国内と国際問題の境界がなくなった。
 政治や文化などの問題も境界がなくなっている」
と指摘、メディア管理は
 「危機に直面している」
と率直に述べている。

 既存の伝統的メディアの世界も変化しつつある。
 北京で開かれた日中の有識者会議に出席し、中国の新華社、人民日報、中央電視台(CCTV)から新京報(北京地区最大の民間新聞)、大手ニュースサイトTENCENT などのメディア幹部と「メディアの役割」について討議した。
 中国のメディアは国営通信社・新華社を頂点とした、ヒエラルキーが存在、政府の意向に沿った報道がなされるよう、規制されているが、こうした構造が変化しつつあることを実感した。

 昨年秋の尖閣諸島事件の際、新華社が
 「中国漁船に日本・海上保安庁船が突っ込んだ」と「図解入り誤報」を配信した
ことがあったが、他の中国メディアがこのことを明確に批判していた。

 ただ中国の既存メディアには
 「社会の安定・発展を促すニュース」を選択して報道(当局の意向を忖度)すべきだとの「読者啓蒙論」が強く、「プラス情報マイナス情報すべて報道し、読者の判断に委ねる」
との日本メディアの考え方とは異なる。
 「真実・事実とは何か」
をめぐって、見解になお大きな隔たりがあるのは否めない。

 中国当局は「情報秩序」の重要性を引き続き強調。
 高速鉄道事故に対する批判的論調が目立った人気新聞「新京報」を共産党宣伝部の管理下に移行するなどの対抗策を講じているが、中国当局がメディアの発信する情報を完全にコントロールできた時代は終えんしつつあると見ていいようだ。

<巨象を探る・その11>
<「巨象を探る」はジャーナリスト・八牧浩行(株式会社Record China社長・主筆)によるコラム記事>

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レコードチャイナ 配信日時:2011年9月22日 8時16分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=54359

<コラム・巨象を探る>
驚くべき躍進の陰で、深刻な「急成長の負の遺産」
―日本の経験生かせ

 北京市内は近代的ビルが林立し、地下鉄も14路線が完成、総営業延長距離は世界一になった。
 車内には若者が多く、携帯電話で話す声も甲高いせいか、活気に満ちている。市内のあちこちで大型クレーンが稼働し、ビル建設ラッシュの真っただ中。
 地下鉄延伸や道路建設などインフラ工事も進んでいる。

 北京一の繁華街、王府井は巨大なデパートやオフィスビルが立ち並び、多くの中国人や外国人で賑わっていた。
 ここは東京・銀座にもたとえられるが、その華やかさと喧騒は本家をはるかに上回る。
 グッチやエルメス、バーバリーなどのブランドショップが軒を連ね、若い女性の多くがこれ見よがしにこれら欧米の有名ブランドを身に着けていた。

 数年前の北京で、ブランド品を持っている中国人がいれば、その多くは偽物だったが、今や大半が本物というから、変われば変わったものだ。
 また、以前の中国では店頭で価格交渉をして値切って買うのが常識だったが、目抜き通りの商店では値段の交渉をする風景は見掛けなかった。
 最近の10歳代から20歳代の若年層は一般的に値切る行為はみっともないと思うようになってきているという。

 一般庶民の住居地区も歩いたが、昔ながらの野菜や肉を売る店に交じってコンビニ店も出現。
 商品も日本や欧米先進国と変わらない。
 食堂・レストランも外食を楽しむ人々でいっぱい。
 数年前に比べ、明らかに生活水準は向上しているとの印象を持った。
 ある初老の男性は
 「10年前には比べ豊かになったのは確かだ」
と明るい表情で話していた。

 しかし、あまりに急激な経済成長の結果、多くの分野で歪が生じている面も否めない。
 街路はおびただしい数の車が溢れ、深刻な渋滞が生じている。
 10キロほど距離なのに車で1時間半以上もかかったこともあった。
 空はスモッグで霞み、裏通りに密集する庶民の家々も依然見劣りのするものだった。

 大気・水質汚染、食品安全問題、交通事故、労働災害、格差、物価高、就職難など急速な経済成長の「弊害」が一気に噴出している。
 東京大学北京代表所の宮内雄史所長は
 「日本は高度成長の弊害を克服し、安全で調和のとれた国へと転換した。
 日本は中国にそのノウハウを伝授することができるし、中国もそれを求めている」
と力説する。
 確かに日本が40年近くかけて達成した高度経済成長を、中国は改革開放後のわずか20年で実現。
 さらに拡大しつづけ、しかも人口、国土も日本の10倍、26倍とあって、「負の遺産」も半端ではない。

 日本では、1960~1970年代の高度成長時代に、水俣病、森永ヒ素ミルク事件、カネミ油症事件、スモン薬害事件、薬害エイズ事件に代表される多くの社会的大事件が発生した。
 光化学スモッグやヘドロ堆積などによる環境破壊もひどかった。
 現在、中国では目覚ましい発展の陰で、かつての日本の姿をほうふつとするような事件や不祥事が頻発している。

 日本では殺人案件や交通事故死が40年前に比べ半分以下に。
 公害訴訟も激減している。
 水洗化率の飛躍的向上や医療施設整備などにより、平均寿命も世界有数の水準となった。
 健康・雇用保険や年金も整備され国民の暮らしぶりは豊かになった。
 「日本人は経済成長時代を懐かしみその技術を誇るのではなく、高度成長の歪の克服法や経済構造を転換するためのノウハウを中国をはじめとする発展途上の国に提供することによって、活路が開ける」
との宮内所長の提言は傾聴に値しよう。

 「中国はまだまだ安心・安全面では後進国。
 日本の公害対策や保険制度を学びたい」―。
 これは北京で出会った中国政府や企業経営者の多くが一様に語っていたことだ。
 「中国と日本が争えば利を失い、和すれば益する」
 「日本と中国は利害が一致している」
とも口を揃えていた。
 日中の経済関係は相互に補完し合える分野が多い。
 とりわけ環境問題や省エネ、さらには高齢化に対応した医療や年金などの社会インフラに関しては日本が今後、新たなモデルプランを提示し大きな対価を得ることも可能だ。
 日本の成長戦略にも寄与しよう。

<巨象を探る・その10>
<「巨象を探る」はジャーナリスト・八牧浩行(株式会社Record China社長・主筆)によるコラム記事>
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<コラム巨象を探る>「尖閣」で激減の訪日中国人、「春節」以降回復へ―日本の官民が大きな期待
<コラム「巨象を探る」>最大の課題は不動産バブルと所得格差―GDP世界2位に躍り出た中国
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<コラム「巨象を探る」>日本はアジア外需取り込みへ総力結集を―「失われた20年」からの脱却の道





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世界の教育の中心が東アジアに移行?

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● ロケットニュースより



レコードチャイナ 配信日時:2012年2月22日 15時44分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=58918&type=0

中国の大学生は時代遅れの教育システムの中でもがき苦しんでいる=米誌

 2012年2月16日、米誌アトランティック(電子版)は、中国の高等教育レベルは米国に遠く及ばないと論じた寄稿記事を掲載した。
 19日付で環球時報が伝えた。以下はその内容。

 中国の大学教育の欠点は「丸暗記の詰め込み主義」であることは周知の通りだ。
 大学図書館も米国基準では考えらえないような低い水準で、所狭しと並べられた蔵書の多くは米国の大学では時代遅れだとして廃棄処分されたようなものばかり。
 かえって米国の一流大学の方が中国の貴重な文献を大量に保管している。

 学生宿舎も1部屋に4人または6人が押し込められた状態。
 キャンパス内に学生がくつろげるような施設もない。
 中国社会は西側諸国よりかなり保守的なのか、中国の学生は学業ばかりを重視し、将来設計をじっくり考えることもあまりない。
 反対に米国の学生は自分の将来設計について、明確なビジョンを持っている。

 中国では大学生活全体が米国の学生よりずっと味気ないものとなっている。学
 生同士の交流の場もせいぜいチャーハンの匂いが充満する食堂くらいしかない。
 中国の学生は混乱した時代遅れのシステムの中でもがき苦しんでいるように見える。
 それでも、卒業後は自らの力では制御不可能な、急速な発展を続ける社会に放り出されるのである。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/02/22 09:46
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/02/22/2012022200808.html

「世界の教育の中心が東アジアに移行」=米紙

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは21日
 「世界経済の中心が東側に移行する流れに伴い、教育の中心も東アジアに移っている」
と報じた。
 中国・上海と韓国、香港、シンガポールの教育システムの優秀性は立証済みだとした上で
 「欧米の保護者たちは今後、子どもたちを『東側(東アジア)』に留学させるようになるだろう
と予測した。
 かつては初等教育・中等教育・高等教育の全てにおいて欧米が優位に立っていたが、2000年代以降はアジアの初等教育・中等教育システムの方が秀でているというわけだ。

 これら東アジア4カ国・地域は、経済協力開発機構(OECD)が加盟先進国の15歳の生徒を対象に読解・数学・科学の学力を評価した09年の学習到達度調査(PISA)で、そろって上位を占めた。
 上海の生徒の場合、数学力が米国や英国の生徒に比べ2-3年秀でており、韓国・香港も米英を1年以上上回るなど、東西の学力差は次第に広がりつつある。
 また、香港は読解力が01年の17位から06年には2位に上昇し、シンガポールも同期間で15位から4位に浮上した。
 成績下位10%と上位10%の生徒の実力差は韓国が最も小さく、次いで上海、香港の順となった。

 一方、生徒1人当たりの教育予算は、韓国が米国の約60%にとどまるなど、アジア諸国がOECD平均を大きく下回った。
 さらに、1クラス当たりの生徒数も、東アジア4カ国・地域は35-40人と、欧米の21-23人に比べはるかに多かった。


 教育はアジアに向かっているのか、それともそうでないのか。
 中国の富裕層は明らかに海外移住を希望し、実際にそれを実行している。
 ならば教育は何処へいくのだろう。



ロケットニュース24 2012年3月5日
http://rocketnews24.com/2012/03/05/189021/

【中国】 国内にはもう見切り? クラス全員がアメリカへの進学を決めた高校

 以前ロケットニュース24では、中国の富裕層は子どもを国外の学校に通わせたがっている件をお伝えした(下記の記事)。
 激しい競争社会を勝ち抜くために留学する学生も少なくない。

 そんななか、中国のある高校では1クラス全員が中国の大学ではなくアメリカの大学へ進学するという。
 彼らは誰かに強制されているのではない。
 ひとりひとりが自分でアメリカへの進学を決めたというのだから驚きである。

 全員がアメリカの大学に進学するのは湖北省武漢市にある華中師範大学付属高校3年1組の皆さんだ。
 現在、中国のほとんどの高校3年生が6月の入試に向けて猛勉強をしているなか、3年1組の35名はアメリカの大学から入学許可証を受け取ることになっている。

 このクラスは「国際留学実験クラス」と呼ばれている。
 彼らは2年生のとき「国内の大学には進学しない」と自分で進路を決めたそうだ。
 それ以来、アメリカへの進学を目標に頑張ってきたという。

 このクラスでは一般的な高校のカリキュラムのほかに、英語コミュニケーション、TOEFL、イギリス・アメリカ概況、人文講座など入試対策だけでなく現地の学生生活を見据えた授業を受けている。
 生徒によると少ない人で7校、多い人で20校以上、アメリカの大学に願書を提出。
 そして不合格になった大学はほとんどないという。
 35名それぞれの進路は決定しており、あとは入学許可証が送られてくるのを待つだけだ。

 だが、担任によるとこのクラスの生徒は決して成績優秀とは言えないそうだ。
 国内で大学を受験した場合、上位の大学には滑り込めるかどうか微妙なレベル。
 しかし、彼らはアメリカでは優秀な学生と位置づけられ、奨学金まで出す学校もあるとのことである。

 クラス委員長の周さんはアメリカのアルビオン大学とドリュー大学に合格。
 両校はそれぞれ毎年2万2000ドル(約180万円)、1万6000ドル(約160万円)の奨学金を彼女に与えるとしている。

 現在、アメリカでは中国人留学生が増加している。
 運営資金確保のため留学ブームの中国から学生を多くとろうという学校が増えているためだ。
 学生をあっせんしてもらうために中国の学校に紹介料を払ったり、また安易に学位を与えたりするケースもあるそうだ。
 外国への進学が華々しく取り上げられている一方で、このような問題も表面化してきている。

参照元: 新浪新聞(中国語)




ロケットニュース24  * 2011年11月7日
http://rocketnews24.com/2011/11/07/149745/

金持ちの中国人の約半数が国外に移住したがっている
理由「子どもの教育のため」




 3年に一度行われる「国際学力調査」、最新の2009年版は初参加の中国上海が数学、読解、科学の3分野で1位を獲得したのをご記憶の方も多いのではないだろうか。

 だが、ある調査によると1000万元(約1億2300万円)以上の資産を持つ富豪のうちその半数は国外への移住を検討しており、そのほとんどの家庭が中国の教育には期待しておらず、子どもの教育のために移住を真剣に考えていることが判明した。

 この調査を実施したのは、毎年、中国の富豪ランキングを発表している「胡潤富豪白書」だ。
 この調査は2011年5月から9月の間に中国18の都市の富豪対象に行われた。
 なお、富豪たちの平均年齢は42才、平均資産はなんと6000万元(約7億9000万円)である。

 「胡潤富豪白書」によると調査対象のうち46パーセントは中国を捨て国外に出ることを考えているそうだ。
 その移民を検討中のうち60パーセントはその理由を子どもの教育のためとしている。

 中国政府の政策は経済発展は成功させたが、教育システムについては国民を満足させられるほどの成功を収めていないそうだ。
 昨今では留学対策を実施している学校や、富豪向けの海外優秀校リストも発刊。
 留学は早ければ早いほどいいとされ、親の世話が必要な年齢の場合、家族ごと移住に踏み切るようだ。
 母親だけが子どもと移住して父親や他の家族は中国に残るというケースもある。

 実際にイギリスに移住した女性は
 「北京で家を買っても外国で家を買っても値段は変わらない。
 それに外国の生活費だって高すぎるという訳ではない。
 それならメリットのある移住という選択肢を選ぶわ」
と語っている。

 調査対象の3分の1はすでに「投資永住権」取得に向けて動いているそうだ。
 「投資永住」とは国によって多少制度が異なるが、外国人がその国で企業経営もしくは一定額以上の投資をした場合に与えられる永住権だ。
 言わば「大金で買える永住権」である。

 この調査結果がネット上で公開されると、ネットユーザーはすぐさま反応。
 中国版Twitter・Weiboでは
 「羨ましい」
 「金さえあれば私だって移住したい」
 「逃げられるものなら逃げた方がいいよ」
というコメントであふれたそうだ。

 今回の調査対象は富豪のみだったが、ネットユーザーの反応をみると、中国人誰もが国外移住に関心を持っているようである。

参照元: Daily Mail(英語)




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2012年2月21日火曜日

底上げ教育の日本 vs 英才教育の中国

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サーチナニュース  2012/02/20(月) 09:53
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0220&f=column_0220_005.shtml

ここが違う日本と中国(11)―
 底上げ教育 vs 英才教育


  近年、日本の教育現場やマスコミではPISAという言葉が頻繁に登場している。

  PISAは「生徒の学習到達度調査」の頭文字
 経済協力開発機構(OECD)が15歳児を対象とし2000年から3年ごとに実施している、義務教育で学んだ知識や技能を実生活で活用する力を評価するテストである。

  2009年の調査は65カ国と地域の約47万人を対象にした。
 その結果は2010年12月に発表された。
 今回の結果によると、中国の上海は読解力が556点、数学的応用力が600点、科学的応用力は575点、全分野で1位になった。
 一方、日本は520点(8位)、529点(9位)、539点(5位)だった。
 OECD加盟国の平均は493点、496点、501点なので、上海の優位が目立つ。

  中国は今回初参加で上海だけが参加地域となった。
 つまり、初参加の上海は、世界を驚かすような好成績を収めたのだ。
 そんな上海の順位は日本からも大きく注目され、テレビでは一時話題になり、教育現場と教育行政のなかで上海詣の動きがあり今後活発化すると見られる。

  関連報道を見て、筆者もいろいろ考えてみたが、ここではいくつかの感想を述べてみたい。

  上海は全分野を通して成績上位の生徒が多いだけでなく、下位が最も少なく、上位と下位の差が小さいのが特徴だという。

  これを見て、思わずオリンピックを連想してしまった。

  中国はオリンピックを国威発揚の最大のチャンスと捉え、どんどん力を入れてきた。
 その結果、オリンピックのメダル数が1980年代以降急速に伸び、特に2008年北京五輪の成績は圧倒的強さを誇る。
 それはそのはずだ。

  出場選手はすべて厳しい条件で選び抜かれたスポーツのプロ、エリート中のエリートである。

  中国のナショナルチームは全員幼い頃からスポーツ一筋の人。
 各級政府の作っているチームから這い上がり最終的にナショナルチームの一員として選ばれ、そしてさらに厳格な選抜を勝ち抜いて出場選手になる。

  日本みたいに大学や会社・企業に所属しながら訓練・トレーニングするのではなく、毎日ひたすら特訓に打ち込む、そんな者ばかり、だから強くなるのは当然だと思う。
 賞金も半端ではない。
 日本の金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円とはケタが違う。

  ここまで書くと、話が本線からずれているように見えるが、そうではない。
 筆者が言いたいのが、「国際」的なイベントへの対応において中国は基本的に「国家の威信」「政府のメンツ」を強く意識して最大級の資源を投入するということである。
 OECD実施の学力テストでも、中国からみれば国際的なイベントに該当するはずだ。
 だから、当然、最先端の上海の最高水準の学校のもっとも賢い生徒に参加させるのだ。
 極めて分かりやすいことではないだろうか。

  中国は国威発揚のためにオリンピックに莫大な予算を費やしている。
 日本はもし同じようなことをすれば、メダルはもっとたくさん取れるに違いない。
 しかし、オリンピックのメダル数は中国全体のスポーツ水準を正確に反映しているといえるのか、はなはだ疑問だ。
 逆に、メダル数の不調は日本全体のスポーツ水準の低下を意味するのか、必ずしもそうではない。

  PISAへの参加も中国にとってオリンピックなどの国際試合参加と同じことだ。
 そこに参加した学校は上海の名門学校ばかりである。
 そういう政府が選んだ学校および生徒だから、強くないはずがない。
 でも、PISAの順位ははたして上海市全体、あるいは中国全体の教育水準を代表することができるか、
 答えはノーである。

  上海の順位は日本にも強い衝撃を与えているようだ。
 これまで中国は英才教育をやっている国だといった漠然としたイメージが日本人には持っているものの、いきなりナンバーワンの成績を出せるとは誰も予想できなかっただろう。

  それを受けて日本にも、
 「中国の教育は素晴らしい」
 「日本は中国に学ぶべきだ」
と言い、中国式の英才教育を日本にも導入しようと考える人が増えている。

  しかし、筆者に言わせれば、そのような愚行をぜひやめてほしい。
 なぜなら、英才教育は間違いなく日本を滅ぼすからだ。
 以下では主な理由を述べよう。

(1)中国はもともと階級社会なので、英才教育が適している
  しかし、日本は平等を重んずる国だから、底上げ教育はベストである。

  中国はもともと英才教育を貫いてきた歴史があり、英才教育は決して現在始まったものではない。

  前近代教育において、塾や家庭教師が教育の担い手で、塾に通える人や家庭教師を雇える人は裕福層や金持ちの子どもだった。
 それができる人々はいわゆる社会のエリートに属する。
 そのため、中国の識字率がずっと低く、人びとの大多数は字の読み書きのできない者(中国語は「文盲」)である。

  現在の中国でも、字の読み書きがままならない国民が多くいることは周知のとおりである。
 2000年第5回全国人口調査(国勢調査)の結果によれば、非識字者は8507万人、非識字率は6.12%である。
 特に教育環境が厳しい農村部と内陸部の非識字率が都市部を大きく上回っている(王文亮著『格差で読み解く現代中国』ミネルヴァ書房2006年、275頁)。

  識字率と国民1人あたりの所得の間には、とても密接な関係があることが、国連児童基金(UNICEF)の以下のデータを見るとわかる。

・識字率が55%未満の国では、国民1人あたりの所得が平均600ドル
・識字率が55~84%の国では、国民1人あたりの所得が平均2400ドル
・識字率が85~95%の国では、国民1人あたりの所得が平均3700ドル
・識字率が96%以上の国では、国民1人あたりの所得が平均1万2600ドル
(眞淳平著『世界の国 1位と最下位 国際情勢の基礎を知ろう』岩波ジュニア新書、岩波書店2010年、206~207頁)

  中国は今後も経済が発展し続け、国民の識字率も上がると見られる。
 一方、ほとんど学校教育を受けなかった高齢の人びと、学校教育の年数が短くすでに学校教育から離脱した人びと、そういった人びとの非識字問題を解決することはかなり難しい。

  「悪魔の文字」と呼ばれる漢字。
 その難しさ(画数の多さ、構造の複雑化、多義性など)に加えて、文語と口語の分離によって生活に役立てるまで相当長い年数の教育を受けなければならない。
 だから、経済力のない一般家庭は無理である。

  特に隋唐時代以降、科挙制度の確立に伴い
 エリートと非エリート(庶民)との階層社会の形成は一層激しく、教育はますます英才教育に傾いていった。

  近代に入り「白話運動」の推進および新中国建国後の簡略化漢字の使用により、国民の識字率も急速に向上した。
 それにしても、書籍や新聞などが100%近く漢字を使っているような社会では、本や新聞などを難なく読み、必要な書類を作成したりするためには少なくとも3000字以上の習得が必要といわれる。
 言い換えれば、
 中国では、高等学校まで行かないと、新聞も読めない、手紙も書けない
ということだ。

  日本の選挙は、候補者名や政党名を書くこと、正確に書かないといけないことになっている。
 これは世界中を見渡しても稀ですごいことである。
 中国はまだ民主主義を実現しておらず本格的な選挙が存在しないが、もし選挙をやる場合、日本と同じようなことは絶対できない。
 というのは、70代以上の人、特に農村地域には今も多くの非識字者がいるからだ。

  日本は中国の漢字を受け入れ漢字文化圏の一員になったとはいえ、独自の仮名を発明したお陰で、漢字の習得が生活に役立てるレベルまでの所要年数はずいぶん短縮できた。
 中国とは対照的に、日本ではかなり昔から一般庶民、江戸時代では町民も広く教育を受けられるようになった。
 特に日本は科挙制度を輸入しなかったことが大きい。
 結果的に、教育はエリートの独占状態を免れて、一般庶民にも広く浸透していった。
 現在のいわゆる底上げ教育は実は長い伝統を持っている
ことであるといえる。

  底上げ教育か、それとも英才教育か。
 こうしたそれぞれの国の風土や伝統を無視して語ることができない。

(2)英才教育は「国を治める」手段に過ぎず、
  国を発展させるためには底上げ教育が欠かせない。


  国の発展に役立つのは底上げ教育であって、英才教育ではない。

  日本の明治維新以降の近代化、1950年代以後の高度経済成長は、いずれも底上げ教育のお陰だ。
 特に戦後短期間で戦災の廃墟から這い上がれた最大の要因は、国民の教育水準の高さにあった。
 近年、
 「今の日本は強いリーダーが必要だ」
 「日本には優秀な人材が少ないから経済が衰退していく」
 「だから日本も英才教育を実施すべきだ」
といった声があちらこちらから聞こえてくる。
 ところが、よく考えてみると、強いリーダーだとか、優秀な人材だとか、そもそも底上げ教育とは矛盾しないことである。
 強いリーダーは学校から生まれてくるものではなくて、社会システムや政治体制のあり方と密接な関係がある。
 優秀な人材も決して英才教育をやれば育てられるようことではない。
 た、どんな人が優秀な人材と見なされるかは、判断基準によるところが大きい。

  中国では今、多くの分野において英才教育を受け、海外の名門大学を出た人が要職を占めリーダーになっている。
 アメリカのハーバード大学、イェール大学、プリンストン大学、イギリスのオクスフォード大学、ケンブリッジ大学などを卒業したエリートたちは官僚として登用され、大臣級ポストに就いた者も少なくない。
 彼ら(彼女たち)は優秀だけでなく若い。
 中国のリーダーは急速に若返りしており、年齢がわずか40代の大臣級官僚、市長や県長はごく普通になっている。

  しかし、中国ではエリートが宙に浮いているような状態になりがちだ。
 なぜかというと、リーダーだけがエリートだけれど、チームを構成するメンバーの間のばらつきが大きく、リーダーについていけなかったりする。
 これは、国を治める(統治する)ことができるかもしれないが、国を発展させるような体制ではないことが明らかである。

  ピラミッドに例えてみると、底上げ教育の日本は裾野の広くどっしりしたピラミッドである。
 一方、英才教育の中国は裾野の狭く細長いピラミッドである。いずれもエリートが君臨しているというならば、中国のエリートは宙に浮いており、能力が発揮しづらい状態にある。

  また、会社や企業で働く人員構成を比較してみよう。
 日本と中国において、経営のトップ、管理層、研究開発は大抵同じく大卒以上の人が中心である。
 しかし、作業現場に目を転じると大きな違いが存在する。
 日本は絶対多数の大卒と一部の高卒からなるが、中国は少数の大卒・高卒と絶対多数の中卒・小卒によって構成されている。
 うまくいきそうなのがどっちか、軍配が日本のほうにあがる。
 国全体のことも同様だといえる。

  いまの中国は大きく発展しているのではないか。
 確かにそうだ。しかし、中国の発展は英才教育の成果ではない。
 大量の資本投入やインフラ整備の重点化に比べ、教育の寄与度が大変低いと見られる。

  底上げ教育の日本は飛び級をほとんど認めないが、英才教育の中国では飛び級制度が広く設けられており、10代前半の大学生や20歳の博士を輩出している。
 いうまでもないが、英才教育を受け、幼い頃に頭角を現わした人は必ずしも大人になっても活躍できる人材とは限らない。

  日本は中国みたいに多くの国民を教育から切り捨てて、力をもっぱらエリート養成に向けることは決して目下の難局を切り抜け、いい将来を保障できるものではない。

(3)英才教育は子どもをだめにする道具であって、
  底上げ教育こそが人間性の育成に役立つ。


  上述のPISA調査結果によれば、上海は週当たりの学校の学習時間が長く、国語は256分(日本211分)、数学は274分(同235分)、理科は202分(同148分)だった。
 子どもの学習習慣に関しては学習時間が長ければ長いほどいいと思ったら大間違い。
 上海の関係者自身も、
 「教員がつい長時間指導してしまい、生徒自身で考える時間がまだ少ない。
 生徒の負担が重く、プレッシャーも大きいので改善が必要だ」
と認めている(「西日本新聞」2011年6月14日付)。

  1日は24時間、誰でも同じことだ。
 時間を学習に多く割けば、ほかのことをやる時間が比例に減る。
 一日の時間配分は子どもの一日の過ごし方を決めてしまうから、決して軽視できることではない。
 中国の子どもは学習に追われて、体育、部活、遊び、睡眠の時間、一息をつく時間が少ない。

  2008年1月6日に放映されたNHKスペシャル「5年1組 小皇帝の涙」という番組は雲南省の子どもたちの様子をリアルに紹介している。
 1年生から英語を学び、数学は世界で一番難しいといわれるほどの学習レベル。
 親は子供を叱咤激励し、愛の鞭も惜しまない。
 学校側も成績のいい子供を多く輩出すれば、評価が上がるため、教育に力を入れる。

  内陸部の雲南省から沿海部の上海市まで、中国はまさに英才教育の極限状態に挑戦しているように思える。
 しかし、その先には、子どもが犠牲になることが待ち受けているに違いない。

  子どもは負担が重く、遊びと睡眠の時間が足りないといったことは中国の教育が長年抱えている問題で、有識者に指摘されて久しい。
 しかし、改善する気配が一向にない。

  中国(上海)は確かに学習の成績が日本より上位だが、子どもの成長を全般的に見て果たして日本が中国に負けているといえるのか、絶対違うと思う。
 いや、むしろ日本が勝っている。
 日本の子どもは体育、部活、遊び、睡眠など学習以外にも多くの時間を過ごしており、中国の子どもより豊かで多彩な日々を送っている。

  大学の授業で「5年1組 小皇帝の涙」を見たある学生はこう述べた。

  「VTRを見て、とても心が苦しくなりました。
 私が小学生の時は、“子どもは遊ぶのが仕事”という考え方を親が持っていたので、そういう悪い点を(テストで)とるか、宿題をやっていない時以外は“勉強しなさい”とは言われませんでした。
 そのお陰でたくさんの楽しかった思い出を持つことができました。
 中国の子どもたちはこの思い出を持つことができないと思います。
 それどころか親など周りのプレッシャーにつぶされながらただ勉強をするしかないという現状が苦しい記憶しか持つことができない」。

  学習という営みは子どもや若い時にしかやらないことではなく、むしろ一生涯のことである。
 特に頭と身体の成長期にある義務教育段階において、感性を磨き、人間性を育てることは極めて重要である。
 そういう意味で、スポーツ、遊び、部活にも打ち込んでいる日本の子どもはよほど健全だといえる。

  底上げ教育と英才教育はどれも一長一短があるというなら、両者を合体すればいいじゃないか。
 しかし、こんなうまいことがあるはずはない。
 国の教育方針は、教育資源の配分を決めることになるから、底上げ教育か英才教育かのどちらかである。

 日本は世界で戦える国を仕上げるためには、国民全員の力を必要とする。
 ならば、底上げ教育しかない。

 (執筆者:王文亮 金城学院大学教授  編集担当:サーチナ・メディア事業部)

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サーチナニュース 2012/02/22(水) 08:15
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0222&f=column_0222_005.shtml

ここが違う日本と中国(12)―
 底上げ教育VS英才教育(続編)

  前回のコラム(11)で、教育のあり方における日本と中国の違いを書いたところ、大きな反響を呼んでさまざまな意見がインターネットを通じて寄せられるようになり、筆者は望外の喜びとしている。

  これは約6000字に及ぶ長文でも書き切れない大テーマなので、もう1回取り上げて自分の考えを述べたい。

  英才教育は中国にとってその歴史、文化、社会システム、そして中国人の性格などから見て、非常に適しているものである。
 逆に、日本人の遺伝子にぴったりの教育はむしろ底上げ教育である。
 そのため、底上げ教育は現在中国にとっても極めて必要なものになったとはいえ、中国人の性格や中国の社会にそぐわないので絶対できない。
 また、英才教育は日本人の遺伝子と相反するもので、無理矢理に導入しようとすれば、必ず拒絶反応を起こし失敗に終わり、国をダメにする。

  以上は前回のコラムでもっとも言いたかったことだ。

  では、なぜ日本は英才教育の導入といった愚行をぜひやめてほしいと言うのか、もう一つの理由は実は超高齢社会にある。

  周知のとおり、日本の高齢化率はすでに23%を超え、世界一の超高齢化を記録している。
 日本は後2、3年経つと、国民4人に1人が高齢者というようなとんでもない国になる。
 しかも、そのスピードも世界一で、今世紀中頃までに、高齢者は国民3人に1人、さらに2人に1人という計算で推移していく。
 まさに恐ろしい暗黒の闇への突進というべきだ。
 この流れは、すでに広く浸透している
 「結婚は個人の自由だ」
 「出産は自分の意思次第だ」
といった価値観が変わらない限り、誰も止められないだろう。

  近年、中国の高齢化は世界一で急速に進んでいるという研究者が大勢いる。
 それは大間違いである。
 中国も確かに2000年頃から高齢化社会に突入したものの、高齢化のスピードや高齢化率はまだ低く、日本とは比べものにならない。
 高齢化率はわずか9%程度で、日本から見ると、まだまだ若い社会だ。
 しかも、中国の高齢化は近代化と都市化の必然的な結果ではなくて、計画出産(「一人っ子」)政策の強行がもたらしたものである。
 特に農村住民は長年にわたって「ゲリラ戦術」で政府と対抗しており、一人っ子の世帯がほとんど見えないどころか、子ども2人か3人以上をもつ若い夫婦はごく一般的である。
 政府がいったん計画出産政策を緩めると、毛沢東時代のような産みっぱなしの事態に逆戻りしなくても、総人口数のリバウンドは必ず起きると断言できる。

  これも底上げ教育よりも、英才教育を行わざるえない中国の見逃せない事情である。

  そんな中国とまったく異なる状況に置かれているのが日本だ。
 子どもの数が急速に減っている日本では、
 底上げ教育を徹底し、一人でも多くの子どもに平均以上の教育を施す他に方法はない。
 英才教育は確かに響きがいい、恰好がいい。
 しかし、英才教育は同時に多くの子どもを無情に切り捨てていくことになる。
 これほど進んでいる少子社会で、教育を受ける権利、人間の基本的人権の保障などとまで言わなくても、子どもは一人一人、すべて貴重な労働力であり、納税者である。誰を切り捨てても大きな浪費である。

  そして超高齢社会の日本にとっていったいどんな人材が求められているのか
 この問いにわれわれは答えなければならない。
 この問題に真剣に向き合わない限り、教育のあり方を語ることができないと思う。

 筆者もここで答えてみる。

  超高齢社会になった現在の日本、また、高齢化がさらに進んでいく将来の日本にとって、もっとも重要なことは、
 限られた貴重な教育資源がすべての子どもに公平に行き渡るようにし、できるだけすべての子どもを立派な人材に育てる
ということではないだろうか。

  ここで言っている「立派な人材」とは、勉強ばかりで、他人と競争して勝ち抜いた、頭の切れるエリートではない。
 むしろ、勉強はほどほどにして、遊びも、スポーツも、ゲームも、部活も、ボランティアも、
 様々な体験や経験を積んだ人間性の豊かな人を指す。
 彼ら(彼女たち)は平均以上の教育(高等学校以上)を受けて、各分野のエキスパートを目指していくのだ。

  このなかでは、エリートも当然生まれてくる。
 ただし、超高齢社会においてエリートは逆に役立てるところが少ないではないかと思われる。
 なぜなら、超高齢社会を支えるもっとも重要な分野は医療、保健、福祉などを代表とするいわゆる第三次産業である。
 これらの産業分野ではエリートが非エリートを支配するような構造が成り立たず
むしろ一定の専門知識を身に付けた専門職の協働・協力が大いに求められる。
 超高齢社会で人間性豊かな人材が必要不可欠となる理由はここにもある。
 勉強や競争しか知らず、自己中心的で、他人と協力できないような者はどんなに頭がよくても、あまり役に立たないといったら言い過ぎだろうか。

  中国と比べて日本の子どもはよほど健全だと前回は述べたが、これは決して褒めすぎだとか、日本贔屓だとかいうことではない。
 近年、学力の低下を危惧する声があちこちから上がっている。
 大学教育の現場でも似たような状況が広がっている。
 しかし、筆者はむしろ
 超高齢者の担い手をどう養成するかという視点に立って教育のあり方
を見つめ直そうとしている。

  日本の昔(特に高度経済成長期)、あるいは海外の一部の国と比べ、今の子どもの学力が低下しているといえるかもしれない。
 しかし、よく考えてみると、これは少子化と切っても切れない関係にあって、必ずしも教育だけで解決できる問題ではない。
 少子化の影響で、入学の競争がかなり緩和され、10年前ならなかなか入れない学校はかなりハードルが下がり入りやすくなった。
 また、子どもたちに向けた社会全体の眼差しも相当変わってきている。

  そんななか、筆者が一番心配しているのは、子どもたちの人間性の涵養に直接影響する家庭環境や学校環境の変化である。
 核家族化の進行によって子どもは遊び相手がいない、兄弟や祖父母もいない。学校の教員も、団塊世帯の定年退職により若い人が教育の現場に入り子どもの相手になる、そんな大きな様変わりが起きつつある。

  日本は日本独自の社会問題を抱えており、今や将来、どんな人を育てたいのか、育てなければならないのか、しっかり現状を踏まえ、未来を見据えて教育のあり方をデザインする必要がある。
 その際、子どもの学力のみを海外と比較するのではなくて、子どもの成長過程、子どもを取り巻く社会環境に立脚した「人材像」を編み出していくべきではないだろうか。

 (執筆者:王文亮 金城学院大学教授  編集担当:サーチナ・メディア事業部)




サーチナニュース 【コラム】 2012/02/23(木) 12:44
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0223&f=column_0223_009.shtml

ここが違う日本と中国(13)―
よく勉強しているのは誰?

  「中国の子どもはよく勉強するね。日本の子どもはもうちょっと頑張ってほしいな」
  これも最近よく耳にする話である。

  中国の子どもだとか、日本の子どもだとかといっても、必ずしもそれぞれひとくくりで見ることができない。
 第11回のコラムで紹介した上海の子どもたちは中国の子どものなかでもっとも勉強しているといえるし、兄弟の世話や、家事、農作業の手伝いをさせられ、勉強に専念できない、あるいは学校を中退せざるをえないような子も農村には少なくない。
 また、日本でも部活や遊びをほとんどせず、毎日学校―塾―家を順繰りにするだけの子がいる。

  ただし、そうはいっても、全体的に見て、中国の子どもが日本の子どもより勉強しているのは事実だと筆者も認めている。

  もちろん、話はここで終わるわけにはいかない。
 もう少し広く、深く観察しないと、一番大切なところを見落としてしまう恐れがある。
 子どもに限って見れば、日本は中国に引けを取っているといえるかもしれないが、国民全体でいうと、むしろ日本人の圧勝である。

  ここにも、勉強という営みに対する認識の違いが横たわっている。

  中国では基本的に勉強というのが子どもの義務として強く意識されている。
 勉強はいい学校に入り、いい仕事に就き、人生のいいスタートを切るための欠かせない手段だということである。
 だから、子どもを勉強させることは親の責任と位置づけられており、特に都市部では子どもの勉強がまるで家庭生活の最優先事項のように広く考えられている。
 「中国人は教育熱心だ」
という言い伝えはまさにこのようなところから生じてきたのだ。

  しかし、大人の世界になると、勉強の意義や捉え方ががらりと変わってしまう。
 ずばり言うが、教育熱心な親が大勢いるけれど、勉強熱心な大人は必ずしも比例的に多いというわけではない。
 子どもに対していつも「勉強しろ」と命令する親自身はほとんど勉強しない、そんなケースは決して稀なことではない。

  「社会でも勉強しなければついていけないじゃないか」と思うのが日本人の常識である。
 しかし、これは中国人にとって必ずしも常識ではなく、むしろ世間知らずの陳腐なセリフと嘲笑される。
 日本では、「よく勉強している」というのが子どもに対してだけでなく、大人の世界でもプラス評価であり、人を褒める言葉になる。
 一方の中国では、大人への賛辞として使われないようなケースが少なくない。
 下手すると、
 「勉強しか知らない、人間関係が希薄、出世術も分からない」
ようなニュアンスで理解されてしまうからだ。

 要するに、大人の世界では、勉強や知識は確かに生きるうえでの重要な条件ではあるが、出世や、肝心な場面での勝負を決定するための欠かせない武器ではない。
 じゃあ、それは一体何なんだろうかと聞いたら、恐らく圧倒的多数の中国人は
 「人間関係だ」
 「コネだ」

と答えることになるだろう。

  そうだ。
 超コネ社会の中国では、勉強や知識の位置づけが意外と低く、その実際の機能も非常に限られている。

  先日、QQで数年前に日本から帰国した元の中国人留学生と久しぶりに世間話をした。
 彼女は東京のある名門大学で博士号を取得した後、中国のある大学に就職し、そこの教員になった。

  「もう准教授になりましたか」と尋ねたら、彼女は急に感情が高ぶり、
 「一所懸命に働いているのに、まだ専任講師だよ。
 私は学長や学部長と緊密な関係を作りたくないから、なかなか昇格させてもらえない。
 本当に損したわ」
と腹を立てた。

  今の中国では腐敗と汚職が蔓延っており、学問の殿堂とされてきた大学もひどく蝕まれている。
 大学の責任者や管理層がキャンパス工事のなかで不正に手を染めたり、収賄などで逮捕されたりするようなことは日常茶飯だ。
 また、教員人事は研究業績を重視するよりも、上層部(書記、学長や学部長)との私的関係によるところが大きい。

  大学ですら、こんな状態に陥ってしまったから、ましてや一般社会、特に政界では、どんなに勉強して専門的な能力を高めても、
 コネがなければ、出世することが出来ない。

  だから、子どもとは対照的に、大人はそれほど勉強しないのだ。
 中国の空港、駅、電車の中を覗いてもわかるように、そこで本や雑誌を読んだりする人はほとんどいない。
 待ち時間、電車に乗る時間がそんなに長いのに、本や雑誌に頼らなかったらどうするんだろうか。
 でも、絶対多数の人はぼっとしているか、携帯に夢中、連れ合いと世間話する。
 あるいは、向日葵やカボチャの種などを口にしながら過ごす。
 やはり本や雑誌で暇をつぶすような習慣がないからだ。

  筆者が中国に帰る度にいつも気になることは麻雀(日本ではマージャン、中国ではスズメ)の隆盛である。
 中国人はどうしてこんなに麻雀が好きなのかと日本人から聞かれたことがある。
 正直、これは一言で答えられる問題ではない。
 ただ、一点だけはっきり言えることがある。
 麻雀は中国では昔からギャンブルの王者であり、いまもカネをかけてやるのが流儀である。

  中国人はもともとギャンブルが大好きで、毛沢東時代には百パーセントに抹消されていたが、改革開放後は完全復活。
 現在、いたるところで麻雀に興ずる人々の姿が見られる。
 住宅地に入ると、家々からその音が聞こえてくるし、「まるで奇妙な合奏のようだね」とある知人が形容した。
 雨のない日には、道路の脇や、路地でもそのような景色が広がっている。

  そして麻雀三昧の国情を表現するに、
 「10億人民9億賭」
という言葉が1990年代頃に生まれた。
 「賭」とは賭博で、麻雀を指す。
 10億の国民中、9億人が麻雀をやっているという意味になる。
 10億と9億はいずれも概数で、麻雀人口がいかに多いかをやや大げさに言っているのだ。

  ちなみに、1980年代当時の世相を現わす言葉には
 「10億人民9億商」
というのがあった。
 ここの「商」とは商売のこと、社会主義計画経済の方向転換をいち早く察知した者が商売に身を投じた。
 中には、政府機関の職員、官僚、大学の教師も多くいた。
 公務員や教師の仕事と身分を辞めてのことだから、相当勇気が必要、もちろん今は考えられない。

  麻雀は非生産的な行為である。
 カネが参加者の間で回り、勝者と敗者がいて、勝者がどんなに儲かっても、カネの総額が増えるわけではない。
 しかも、社会の気風を乱し、犯罪の温床となり、日常生活や家庭生活を破壊する危険性が高い。
 という理由で、麻雀にカネをかけてはならないというはずだ。
 ところが、一般庶民は一切構わず普通に楽しんでいるし、麻雀三昧の生活を送っている公務員も少なくない。

  公務員も人間だから、麻雀をやってもよかろう。
 しかし、問題になっているのは職場で勤務時間中の麻雀だ。

  筆者は、昨年12月に出版した『「仮面の大国」中国の真実』(PHP研究所)のなかで、
 「公務員、これほど楽な職業はない」
という一節を設けて、こう書いてある。
  「中国の公務員がこれほど高い人気を誇るのには訳がある。
 安定していること、給料と福利厚生がよいこと、権力の中枢に近いこと、灰色収入が多いこと。
 さらに、仕事がすべての職業・職種のなかもっとも楽であることだ。
  公務員の職場を見ればよくわかる。
 お茶を飲み、新聞を読み、世間話をしている人はいいほうだ。
 麻雀、トランプ、将棋、パソコンゲームなどに興じる人もいれば、抜け出して買い物、食事、散歩、賭博(ギャンブル)などをする人もいる。

  こういった公務員のあり様が近年ようやく問題視され、庶民の厳しい視線にさらされるようになった。マスコミからも批判的な記事が続々と登場する。」(288頁)

  しかし、国民からの批判や、マスコミの曝露にもかかわらず、職場での麻雀は一向に減らないようだ。

  今月2日付の「羊城晩報」も深セン市の関連事件を報じた。
 それによると、同市市場監督管理局のある所長が旧正月明けの初仕事で、なんと部下たちを会議室に集めて麻雀に興じていた。
 この所長がただちに停職処分を受けたが、同様のことはあちこちで起きているから、取り締まり切れるとは誰も期待していない。

  そんな暇があったら勉強すればいいのにと思われるが、官僚は読書時間が少ないということも最近結構話題になっている。
 共産党中央はしょっちゅう全国の幹部に向けて「学習にいっそう励もう」と指令するものの、それに耳を傾ける人はどのくらいいるのか、知る由もない。

  ここまで中国のことを長々と書いたが、少し日本に目を転じよう。

  勉強を一生涯のことと考えている日本人は非常に多く、日本では生涯学習が非常に盛んである。
 知人の中には、70代、80代になっても外国語の勉強に打ち込んでいる人がいる。
 それは趣味や教養のためやっている部分が大きいが、それだけではない。
 例えば、ボランティア活動でお年寄りが大きな割合を果たしている。
 中では、海外へ行ってボランティア活動に従事している高齢者も大勢いる。
 中国で日本語教育に携わる高齢の日本人ボランティアがいることは広く知られている。

  日本の老人クラブや老年大学も高齢者の学習の場である。
 中国でも老年大学が多く設立されているが、基本的に都市部の高齢者(特に定年退職した公務員、幹部、教師が圧倒的に多い)が入学しており、農村の高齢者は老年大学とはほとんど無縁である。

  そして少子化の影響で学生の募集に困っている日本の大学は社会人入学に力を入れている。
 いまどこの大学も社会人を募集しており、社会人がどんどん大学に入るようになった。
 特に大学院では、社会人学生がすでに欠かせない存在となっている。
 こういった状況はなにより日本人の勉強好きを物語っている。

  筆者は来日後非常に感心しているのが、勉強会や「○○教室」の多さである。
 週末になると、学会、研究会、勉強会、教室などはあちこちで開かれる。
 特に駅周辺の建物には、様々な会場が設けられている。
 それを目の当たりにした筆者はいつも驚き、感動すら覚える。
 こんな様子は中国ではあまり見られない。

  中国では基本的に、教室は子ども、学会や研究会は学者・研究者が入るところだと考えられている。
 しかし、日本はそうではない。
 教室というのは大人が入って勉強するところでもあるのだ。
 また、学会に入会しているのは学者・研究者だけではなく、関連領域の人も幅広く含まれる。
 例えば、現場で仕事している人、行政の人、新聞や出版関係の人、高校の教員も学会の会員になるのだ。
 また、研究発表も学者・研究者だけでなく、現場の人も積極的に行う。
 筆者が所属する日本社会福祉学会は会員数5000名以上を擁しており、驚くべきことに、その多くが学者・研究者ではなく現場担当者である。

  一方、中国の学会はほとんどと言っていいほど学者・研究者の世界であって、他の職業や一般の人びとに大変遠い存在である。

(執筆者:王文亮 金城学院大学教授  編集担当:サーチナ・メディア事業部)










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「レンズがとらえた内地の観光客、こういうの堪えられる?」

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● 立ち入り禁止の歴史的建造物である仏塔に登り、愛を語る若い男女。



サーチナニュース 2012/02/20(月) 19:42
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0220&f=national_0220_303.shtml

「中国人の民度は低すぎる。観光客のマナーもなっていない」――。

 中国人自身が自国民の行状に対して繰り返す批判だ。
 香港やマカオ(澳門)、台湾を含めて海外旅行をする人が増えていることから、「なおさら、改善が必要だ」との主張が多い。

  中国新聞社は、
 「レンズがとらえた内地の観光客、こういうの堪えられる?」
とする投稿写真集を掲載した。
 前後して
 「中国人って、この程度の民度!?」
との投稿写真集も掲載された。
 中国新聞社は、行楽客のマナー問題を取り上げることが比較的多い。

  「レンズがとらえた内地の観光客」
はまず、香港における大陸からの観光客の“仰天行状”を紹介した。
 香港海洋公園の職員によると、
 「大陸からの観光客はいつも“悶着”を起こす」
という。
 何らかの違反行為を注意すると、職員側に「食ってかかる」からだ。

  中国人観光客の場合、周囲の注意や忠告を受け入れず、争いになる場合が多いという。
 投稿は、
 「小学生ぐらいの女の子がベンチで菓子を食べ、ごみや食べかすを散らかした。
 注意したが、父親が『あとは清掃員の責任だ』と受け付けなかった」、
 「ファッショナブルな衣服を身につけた若い女性が長い行列を無視して入場しようとした。
 係員が注意したところ、言い争いになった」
などの事例を紹介した。

  その他、
 「トイレの洗面台で小学生ぐらいの男の子を抱えて足を洗わせる父親」、
 「禁煙場所で地面に座ってたばこを吸う男性」、
 「ディズニーランド内の商店の入り口付近で、幼い女の子の小便をさせる母親」
などの写真45枚が並んだ。

  「中国人って、この程度の民度!?」
も同様の写真を多く紹介した。
 同投稿は、立小便をする男性や電車の床に大便をする少年、少女の銅像の胸に吸い付いて記念写真を撮らせる女性などの写真を紹介した。


◆解説◆
  日本でも「旅の恥はかきすて」とばかり、訪問先で目に余る行為をする人はいる。
 しかし、日本人の場合、大多数の国民が一定レベルの「マナー」や「公共的な道徳」を身につけている。
 また、「自分だけが特異な行動をとる」ことを避けたい心情もかなり強く、他人に忠告されれば素直に受け入れることが比較的多い。

  中国人の場合には、日本人と違い
 「各人のレベルの差が極めて大きい」
という特徴がある。
 また、見ず知らずの人に忠告されると精神的に“戦闘モード”になってしまう人が多い。
 そのため、自国民の行状については
 「心を痛める人」
が多いのと同時に、
 「改めない人も後を絶たない」
状態が続いている。




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