2012年1月23日月曜日

「中国恐怖症」と東アジア経済統合

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朝鮮日報 記事入力 : 2012/01/23 10:14
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/23/2012012300154.html

日本に広がる「中国恐怖症」

中国の景気低迷と混乱を懸念
中国企業による買収・合併に警戒感も

『やがて中国の崩壊がはじまる』『中国経済がダメになる理由』『2013年、中国で軍事クーデターが起こる』…。

東京都内の大型書店「中国コーナー」に置いてある本のタイトルだ。
こうした本はどれも
「中国経済は近いうちに崩壊するだろう」
とし、
「貧富の差の拡大で中国共産党の支配体制は崩れ、大混乱が起きる」
という内容になっている。
特に、1980年代のバブル崩壊直前の日本経済と中国経済を比較し、中国経済の危険性を説く本が人気だ。

日本社会では今、「中国恐怖症(チャイナ・フォビア)」が膨らんでいる。
尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる領土争いや、中国資本による日本企業の買収・合併が急増していることから警戒感を募らせているのだ。
かつて日本の家電の代名詞だった三洋電機の一部白物家電部門は昨年、中国最大の家電メーカー、ハイアールに売却された。
中国系ファンドは日本の主要上場企業85社の株を約20兆ウォン(約1兆3300億円)相当保有している。
東日本巨大地震に円高まで重なり、家電だけでなく機械・化学など相当数の日本企業が苦戦、中国企業による買収・合併のターゲットとなっている。
最近、帝国データバンクが1万社以上の企業を対象にアンケート調査をしたところ
「中国などによる日本企業買収は日本経済にとって脅威」
との回答が78%あった。

中国に関するデマも広がっている。
北海道などの森林地域で、中国資本による土地取得が相次いだことを受け
「日本の水資源を狙っているのでは」
という話が取り沙汰された。
環境汚染・水資源の枯渇に直面している中国が日本の水を狙っているというのだ。
しかし、土地取得の多くは、利用価値がない土地を高く売ろうという日本人の詐欺劇だったことが明らかになった。
それでも多くの日本人が依然として
「中国資本は日本の水資源を狙っている」
と信じている。

しかし、日本が本当に懸念しているのは、中国の景気低迷と政治的混乱だ。
2009年以降、対中輸出は対米輸出を上回っており、中国に進出した日本企業の数は1万社を超える。
中国の景気低迷が日本を直撃する構造になっているのだ。
昨年の日本による中国直接投資(1-10月)は前年比65.5%増の57億ドル(約4400億円)で、米国を抜いた。





朝鮮日報 記事入力 : 2012/01/23 10:10
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/23/2012012300152.html

「中国主導の東アジア経済統合は当面困難」
中国社会科学院・李向陽アジア太平洋研究所長インタビュー

「日本の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加は、韓中日3カ国の自由貿易協定(FTA)にとって最大の難関だ。
東アジアの経済統合をめぐり『今の世界最大の市場』(米国)と『未来の世界最大の市場』(中国)の争いが始まった」

中国社会科学院の李向陽・アジア太平洋研究所長(50)は先月26日、本紙のインタビューに対し
「東アジアの経済統合は難しいのではないか」
と指摘した。
そして、中国主導の東アジア経済統合に対する日米のけん制、韓中日3カ国による相互信頼の不足、歴史問題を主な障害物として挙げた。

しかし、韓中FTAについては
「韓中日のFTAに比べれば容易ではないか」
とも予測した。

中国社会科学院アジア太平洋研究所は、中国政府のアジア太平洋地域での政治・経済戦略について提言を行うシンクタンクだ。
李氏は中国を代表する国際経済学者で、2009年から所長を務めている。
韓国の学識者とも親交が深い。

以下はインタビューの一問一答。

―日本が昨年11月、米国が推進するTPPへの参加を宣言した。

「日本のTPP参加には非経済的、すなわち政治的な動機がある。
日本は新たな輸出市場を開拓し、日本のFTA推進にとって最大の障害である自国の農業分野開放につなげるのが目的だと説明する。
しかし、真の理由は中国主導の東アジア経済統合をけん制し、日米主導の統合を推進することにある」

―TPPと韓中日FTAは共存できるか。

「過去10年にわたり、韓中日FTAがさまざまな理由で遅々として進まない中、そのうち一つの国が新たな選択をすれば、交渉の論理上、マイナスの影響をもたらすことになる。
日本としては、交渉カードが増えたため、交渉条件を引き上げるはずだ。
韓中日FTAが駄目ならば、TPPを取ればよいわけだから」

―中国主導の韓中日FTAにも米国が加わる余地はない。

「そういう矛盾がある。
TPPは中国を排除している。
あらゆる場所で中国のTPP参加論が取り上げられるが、現段階ではハードルが高過ぎる。
反対に、韓中日FTAも米国を排除せざるを得ない。
米中両国のいずれかを排除せざるを得ないことが、東アジアが自由貿易圏を目指す上での大きな難題だ。
一つは現時点での世界最大の市場、もう一つは将来の世界最大の市場だ。
そこにはライバル関係が存在する。
多くの国がそのいずれかを選ばなければならないという問題が生じる」

―現時点で韓中日FTAの実現可能性は。

「日本が政治的動機でTPPに参加しようとする限り、難しいとみている。
日本はTPPを通じ、急成長する中国の影響力とのバランスを取ろうとしている。
短期的には状況は変わらないはずだ。
今後20―30年にわたり、中国が成長を続け、経済的影響力や市場規模、成長力などの面で圧倒的となれば、日本が変わる可能性もある」

―韓中FTAをどうみるか。

「経済的な面で韓中日FTAよりも困難は少ない。
見解の差が小さく、非経済的な障壁も低い。
韓中FTAには日本の韓中日FTA参加を促す側面もある」

―中国の経済的覇権に対する懸念もある。

「経済規模に差がある国同士のFTAでは、常にそういう懸念が示される。
1950年代にベルギーやオランダは、ドイツとのFTAについて協議した際、いずれもドイツを怖がった。
しかし、フランスとイタリアが加わり、懸念は大きく緩和された。
大国間のけん制心理で、一国が勝手に振る舞えない状況が出来上がったからだ。
東アジアの経済統合も韓中日が全て参加し、さらにASEAN10(東南アジア諸国連合10カ国)プラス3(韓中日)となり、そこに日本が主張するように、インド、オーストラリア、ニュージーランドが加わり、10+6となれば、懸念が軽減されるはずだ」

―中国の東アジア経済統合構想とは。

「中国の東アジア経済統合モデルは、1999年に朱鎔基首相(当時)が示した10+3の枠組みであり、ASEAN10カ国と韓中日をひとくくりにするものだ。
このうち、ASEANと中国(10+1)は2010年に中国・ASEANのFTA発効で経済統合を成し遂げている」

―中国が東アジアの経済統合を目指す理由は。

「東アジアは政治、経済、安全保障の面で、中国の平和的発展の前提となる。
中国の指導者は隣国の安定と発展が中国経済の発展に好ましい国際環境をもたらすと考えている。
市場拡大という側面もある」


GDPにしめる貿易のシェアは韓国は「45%」ほど。
対する日本は「16%」ほど。
つまり、「韓国は貿易立国」であり、「日本は内需立国」である。
これははるか以前に「ジャパンバッシング」という名で呼ばれたアメリカとの間で貿易摩擦があったとき、
「内需を増やせ」
という強い圧力がかかり、貿易から内需への産業構造の転換が行われたためによる。

この結果、いまや日本はほぼ日本列島という限られた領域で経済活動の大半を行なっている。
そのため、世界は日本のことを「ガラパゴス化」したと呼ぶ。
世界を相手せずに一国内で経済活動が営める国に変貌してしまったのである。
だが、ガラパゴス化したにもかかわらずに生息できている。
更にいうとガラパゴス化したにもかかわらず、昨年中国がやっとこ追いついてくれるまで、GDPはアメリカにつぐナンバー2を維持し続けていたのである。
内需国家でありながら、GDPナンバー2で在り続けることができる国家になっていたのである。

ために、世界不況時にその影響をまったく受けない国になってしまった。
世界がいかに不況であろうと、ほとんど無関係。
さらにいうと、世界が不況になるとお金は安全な日本へと向かう
なぜなら、日本の経済は世界経済とさほど深くリンクしていないから。
日本列島の中で経済活動がクローズしているから。
日本列島内で大半の経済活動が維持できるから。

よって円高に振れる。
円高に振れても大きな支障はない。
上に述べたように、GDPに占める貿易の割合は内需に比較してはるかに小さいためである。
円高になると日本は有利になる。
原料素材やエネルギーが安く手に入るから。

韓国はそのGDPの半分近くを貿易に依存している。
よって、外国の影響を非常に受けやすい構造になっている。
だが、この不況時に韓国はその影響を受けていない。
これはなぜか。
韓国の貿易は「対日本+対アメリカ」、この2国の貿易額の合計より「対中国」の貿易額の方が大きいという構造になっているのである。
よって、韓国の経済は完全に中国に依存している。
中国の背中に乗っていると言ってもいい。
これは今後も続くであろうし、その依存度はどんどんと大きくなっていくであろう。
韓国は常に中国の動向に左右される国になってしまっているのである。

いまのところ、この幸運を享受しているが、もし中国が韓国の技術的レベルに迫ってきたらどうなるだろうか。
向こう十年間の予想をするなら、これがもっとも恐ろしいことである。
そしておそらく、十年後にはサムスンは中国の会社に変わっているであろうし、
現代自動車もその可能性が大きいと見込まれることになるのである。



 日本が世界第2位の経済大国を望んでいるとは思えない。
 中国が日本を追い越してGDP世界第2位になってくれた。
 日本にとっては、長年背負っていた重荷をやっと下ろすことができた、そんな気分ではなかろうか。
 「バンザイ、ばんざい、万歳」だろう。
 経済関係のマスメデイアはそれがメシのタネだからどうこう言うが、日本国民としては第2位なんて地位はさっさとくれてやりたいところだった。
 ところが、くれてやる相手がなかなか出てこなかった。
 やっとこさ中国が出てきたので、丸投げしてホットしている、といったところだと思う。


サーチナニュース  2012/01/23(月) 14:21
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0123&f=business_0123_169.shtml

世界第2位の経済大国の座 日本の奪回は困難=中国人有識者

  中国が17日に公表した経済統計データを受け、産経新聞は、中国経済の「成長の鈍化」が日本および世界経済に与える影響は注目に値すると「懸念」を示した。
 欧米経済の著しい衰退にともない、外向型の中国経済が鈍化するのは必然で、日本は世界第2の経済大国の地位を取り戻せると伝えるメディアがあった。
 福山大学経済学部の馬成三教授はこのほど、
 「世界第2位の経済大国の座を日本が奪回することは困難」との見方を示した。
 以下は同教授の発言より。

  経済規模の国際比較は米ドルベースで計算する名目GDPであるため、日本が中国を追い抜くには実質GDP成長率、物価上昇率のほか、本国通貨の対ドルレートの変化も無視できない。
 戦後、日本経済が欧米国家を抜く過程で、円高は重要な要素となった。

  日本は1949年から71年8月まで1ドル=360円の固定相場を実施、その後1995年4月までに1ドル=80円にまで円高が進んだ。
 つまり1949年から1995年の間、日本の経済成長率はゼロだったとしてもドルベースで計算する名目GDPは2倍以上になる。

  日本が円高によって「中国を抜く」には、両国の12年のGDP成長率、物価上昇率、通貨の切り上げなど数々関連指標を考慮しなければならない。
 10年の日中両国の名目GDPの差は6.9%に達し、11年の日本の経済成長率と物価上昇率はマイナスだった。

  一方、中国の10年1~3月期の実質GDPは前年同期比10.4%増で、人民元切り上げなどの要素を考えると、年間GDPは前年の約20%増になる見通しだ。
 12年の中国経済が日本の一部のメディアが報じるように鈍化したとしても、日本が中国を追い抜くのはかなり困難だ。
 さらに物価上昇や人民元切り上げの要素を考えると、円の対ドルレートは今年も20%以上上昇し、1ドル=65円かそれ以上の円高になる見通しだ。

 円の対ドルレートが20%以上上昇した場合、日本の輸出産業は再び大きなダメージを受け、国内産業の空洞化がさらに進む。
 震災復興と「輸出立国」戦略の望みがなくなり、経済成長率と物価上昇率が再びマイナスになる可能性がある。

  中長期的にみると、日本経済は成熟期にあり、深刻な「少子高齢化」による労働力の減少、国内市場の需要縮小が経済成長に影響を与える構造的要因になっている。
 そのため日本の各産業は中国経済からの利益獲得を望んでおり、中国経済が落ち込むのを非常に憂慮(ゆうりょ)している。
 大幅な円高などによって中国を抜こうと期待するのは明らかに非現実的だ。

  日本には世界第2の経済大国にこだわる声があるのは確かだ。
 しかし歴史的角度からみると、中国の経済規模が日本を抜いたことは、過去の「不正常」な状態から「正常」な状態に戻り始めただけだ。
 英経済学者のマディソン氏の計算では、1820年の中国のGDPは日本の11倍、アヘン戦争後の1870年でも日本の7.5倍に相当したという。
 日本が中国を大きくリードしたのは第3次産業革命期、グローバル化の時代に入った後で、中国は改革開放を通じて「不正常」を「正常」に戻した。

  日本が逆転するには、過去のように歴史的発展のチャンスを先につかむしかない。
 しかし日本が頼りにするバイオ、省エネ、情報技術はいずれも新しい技術革命とはいえない。
 中国も同じように機先を制する能力と意思があるからだ。
 経済回復が必要な日本にとっては、中国の経済成長から利益を獲得し、新興産業を模索・育成することこそが当面の急務である。
 今は第2の経済大国にこだわっている時ではない。


 「今は第2の経済大国にこだわっている時ではない。」
 誰もこだわっていないんじゃない
 口先だけはこだわっているようなポーズをとってはいるかもしれないが、心のなかでは
 「ああ、これですっきり、カイカーン
だと思うよ。



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