2012年1月26日木曜日

マグニチュード9:数百年に1回は発生する、ということは

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 我々はこれまでいつも関東大震災を基準に考えてきた。
 だが、今回の東日本大津波でこの考え方を変えねばならなくなってきている。
 すなわち、スパン500年という周期だ。
 だが、果たしてこの500年という歴史の長さに、人生80年程度の人間がついていけるのだろうか。
 日本列島の自然の周期は500年。
 人間の寿命は80年。
 この現実にあって、人間は自然をどう見て、どう捉えて、どう対処していくのがベターなのだろうか。
 人間の目から自然をみる、と同時に「自然界における人間」という視点にも顧慮しなければならないということになってきている。
 「自然を見なおせ」ということだろうか。


毎日新聞 2012年1月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/science/news/20120126ddm012040041000c.html

慶長三陸津波:1611年発生、北海道沖M9が原因

 ◇北日本の防災対策再考も

 東北地方で甚大な被害を出した1611年の「慶長三陸津波」は、北海道太平洋沖の千島海溝沿いを震源とするマグニチュード(M)9級の巨大地震だったとする研究成果を平川一臣・北海道大特任教授(自然地理学)がまとめた。
従来は三陸沖が震源で、M8・1と考えられていた。
北日本の津波対策に再考を迫る新説として、議論を呼びそうだ。

 平川特任教授はこれまでの地質調査で、北海道太平洋岸は300~500年おきに巨大津波に襲われ、最後は約400年前の17世紀初めだったことを突きとめた。
東日本大震災後に調査範囲を三陸に広げ、北海道根室市から宮城県気仙沼市まで計11地点の津波堆積(たいせき)物の分布を比べた。

 その結果をもとに、巨大津波を引き起こす震源のタイプを
▽千島海溝沿い
▽三陸中部から下北半島沖
▽東日本大震災型
の三つに分類。
17世紀初めに大津波が2回続いたことを示す地層はなく、北海道東部で高さ15~20メートルに津波が達した痕跡があったことなどから、慶長三陸津波は同海溝沿いの巨大地震だった可能性が高いと指摘した。

 慶長三陸津波は、宮城県内で揺れてから津波到達まで約2~4時間あったと古文書に記録されており、震源が三陸沖だった場合、津波到達まで時間がかかり過ぎるとの疑問が指摘されていた。
震源は北方領土の色丹島沖から襟裳岬沖まで広がり、規模はM9級の可能性があると推定した。

 平川特任教授は
「東北は北海道、北海道は東北の沖で発生する津波にもそれぞれ警戒が必要だ」
と指摘する。
26日発売の「科学」(岩波書店)で発表した。

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 ■ことば

 ◇慶長三陸津波
 1611年12月に発生。
 東北を中心に津波で5000人近く死亡したと記録が残る。
 政府の地震調査研究推進本部は、揺れは小さいが大津波を起こす「津波地震」と分類。
 震源は三陸北部沖以南の日本海溝寄りで、規模はマグニチュード8・1と推定。東日本大震災前は、データが不十分として防災上の対象外だった。




2012/01/26 02:02 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012012501001841.html

M9級、3,500年間に7回 北海道から三陸に巨大津波 

 東日本大震災に匹敵するマグニチュード(M)9級の超巨大地震が北海道から三陸沖の太平洋で過去3500年間に7回以上発生、大津波が沿岸を繰り返し襲っていたことが25日、平川一臣北海道大特任教授(自然地理学)の調査で分かった。

 北海道根室市―宮城県気仙沼市の400地点以上で確認された津波堆積物の年代比較で、東日本大震災を除く7回分の年代が沿岸全域でほぼ一致。
 調査結果から千島海溝と日本海溝沿いに震源域が四つあると推定。
 7回のうち、約2400年前と約3500年前は複数の震源域が同時に活動した可能性があるとしている。











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