2012年1月25日水曜日

65歳雇用制のバカバカしさ:最大効率と最小雇用の実現

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 なにやってんだかね、日本の政府は。
 60歳の定年を65歳まで働けるようにするという。
 昔、10人でできたものが5人でできるようになれば、5人は失業する。
 機械化・コンピュータ化が進めばもっと少ない労働力で間に合う。
 さらに失業集団は増えていく。
 企業は人を雇わなくなる。
 「最大効率と最小雇用の実現
が企業の目標となる。
 さすれば、人はどんどん余っていく。
 人が余れば賃金が低下し、デフレになる。
 まして、60歳から65歳に延長するとどうなるかは自ずと明らか。
 そのぶん、若者の職を奪っていく。
 「悪貨が良貨を駆逐する」すなわち
 「老いたる労働力が、良質の労働力を駆逐していく
 65歳まで雇わねばいけなくなれば企業も防衛する。
 だいたい65歳の老人まで雇用できるほど強固な基盤を持つ企業が世の中にどのくらいあると思っているのだろう。
 自衛策として正社員を2年あるいは3年の契約社員に切り替える。
 とすれば労働環境は更に悪化する。
 こんなことでいいのかね。
 いまやらねばいけないことは若者に職を与えることだろう。
 日本に明日はあるのかね。
 こんな日本に誰がした
 今、65歳以上で政治に参加しているヤツ!
 
 そうだな、やるとしたら、国会議員の65歳定年制なんてどうだろう。
 ついでに、ついでに、知事、市長、地方議員も65歳制にしてしまったほうがいい。
 どうでもいいような連中を若い明日の人材に置き換えるっていうのはフレッシュだとおもうよ。 
 ハンニバルに負け続けていたローマを救ったのは25歳のスキピオだということだ。


ロケットニュース24 2012年1月25日
http://rocketnews24.com/2012/01/25/174837/

【おはよう短編小説】僕は会社の歯車! 働きアリ! それでも幸せバンザーイ!



 僕の名は佐々木伸太郎。
 眠くても会社! 
 寒くても会社! 
 疲れてても会社! 
 二日酔いでも会社! 
 会社! 会社! 会社! 
 毎日毎日毎日毎日毎日、毎日会社! 
 労働バンザイ! 
 肉体と精神の酷使バンザイ! 
 本当に嬉しくて仕方がない!

 この就職難と不景気な世の中、仕事があるだけで超ハッピー! 
 働いてさえいれば、毎月25日に給料が振り込まれる。
 カネが手に入る! 
 カネ! カネ! カネ! 
 笑いが止まらない。

 やりたくない仕事だってカネが手に入るんだから文句言わないで僕は働くよ! 
 仕事なんてつまんなくて厳しくてツライものだって知っているから、そのあたりは諦めてるよ。
 だからカネが手に入るなら嫌な仕事だってつまんない仕事だって何だってやるよ。
 そうしないと生きていけないじゃない!

 生活するにはカネ! 
 カネには仕事! 
 仕事なんて選んでる余裕ないんだから、もう人生あきらめて、カネのためにやりたくもない仕事して死ぬまでの時間つぶしするしかない。
 どうせつまんないんだったら、笑って楽しんだ方がいいでしょ?

 だから僕は自分の立場や仕事に疑問を持つのはやめたんだ。
 僕は会社の歯車! 
 働きアリ! 
 それでも幸せバンザーイ! 
 そう思ってカネのために頑張るよ。
 カネこそ人生! 
 いま僕は通勤電車に乗っているけど、このなかに何人くらい
 「好きな仕事に就いている人」
がいるんだろう?

 いないと思うなあ。
 たぶんひとりもいない。
 みんな僕と同じ。
 カネがないと生きていけないから、やりたくもない仕事をして、毎日労働力と時間を会社と一部の金持ちに売っている。
 でもいいじゃんそれで♪ 
 それしか働きアリの僕が生きる道はないんだから。

 僕は会社の歯車! 
 働きアリ! 
 それでも幸せバンザーイ! 
 さあ、みなさんもご一緒に。
 僕は会社の歯車! 
 働きアリ! 
 それでも幸せバンザーイ! 
 僕は会社の歯車! 
 働きアリ! 
 それでも幸せバンザーイ! 
 もっと声を大にして言うんだよぉぉお腹の奥底から声を出してぇえええ! 
 あれっ? 
 あれっ? 
 なんだこれ。
 涙が止まんねぇぇええ! 
 なんじゃこりゃあ! 
 うわああああああああーーーーー!
 



 書き終えて思ったのだが。
 何かがおかしい。
 私の思っていることなど官僚はすでに考慮済のはずだ。
 でなければ権力の中枢に仕えている存在意味がない。
 とすると、彼らは何を考えているのか。
 これ、もしかしたら大変なことなのかもしれない。
 「労働環境は更に悪化」などということではないのかもしれない。
 もしかして、
 政府は労働システムそのものを変革
しようとしているのかもしれない。
 今の経済成長期スタイルの労働システムを壊し、新たなシステムを構築するための一歩をふみだしたのかもしれない。
 65歳制になれば企業は既存の形式での社員の雇用を控えるだろう。
 老人を抱え込んでは生き馬の目を抜く企業戦争を生きてはいけない。 
 とすればどうなる。
 雇用形式が多面化する。
 その結果、
 終身雇用制はこの65歳雇用で明らか破壊される。
 企業はかわって、効率のいい雇用形式をとり始める。
 例えば年俸制雇用とか契約制雇用とかである。
 さらにもっと変わったスタイルの雇用制度が生まれでてくる可能性もある。
 雇用関係が流動化する。
 人材が流動化する。
 企業にひっついた人材が少なくなっていく。

 産業の浮き沈みの激しい現在では、終身雇用は維持できない。
 入社した翌年、そのセクションが売りに出される時代である。
 この経営状況にあって安定した雇用は見通せない。
 雇用の安定以前に、常に企業の存否が問われている時代に入っている。
 大企業ですら明日がないかもしれない熾烈な時代に入っている。
 ということは、
 行政は就職するものに企業に生活の安穏を求めるな、
といわねばならぬことになる。
 会社には安心できることはなにもありません、常に自分を向上させないと生きていけません、といわねばならない。
 自分自身に責任をもつ時代に入っていますよ、と。
 
 つまり、65歳制というのは雇用を促進するのではなく、
 既存の雇用システムを壊す
ように働くということである。
 政府はもしかして、それを狙っているのかもしれない。
 それを雇用の確保という名目で実行しているのかもしれない。
 60歳定年制、終身雇用制を65歳制の実行という美名で壊し、新たな雇用形式を展望しているのかもしれない。
 としたら、スゴイ。
 まさに政治だ。

 今後どういう雇用スタイルが定着するかはわからないが、言えることはある。
 そのためには
 今の雇用スタイルを壊すこと、
 その手段の一つがこの65歳制
ではなかろうかということだ。



レコードチャイナ 配信日時:2012年1月29日 6時17分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=58291&type=0

<中国人が見た日本>
中国の高齢化社会への対応は日本を見習うべき

  2012年1月26日、中国の経済学者、郭夏(グオ・シア)氏は
  「日本見聞:高齢化社会、恐るるに足らず」
と題した記事をブログで発表し、中国は高齢化社会を迎えるにあたり日本を参考にすべきだと説いた。
 以下はその内容。

 高齢化社会に関して言えば、日本の今日の状況はわれわれの明日の姿である。
  日本に行って、高齢化社会は人々が想像するほど悲観的で恐ろしいものでないことが分かった。
 日本は現在、高齢者人口の割合が非常に高い。
 昨年、敬老の日の前に総務省が発表したデータによると、日本には65歳以上の人口が総人口の23.3%に当たる2980万人存在している。
 この人数は、前年より0.2ポイント、24万人増加し、割合と人数でいずれも過去最高だった。

 日本では至る所で高齢者が現役で働いている。
 統計によると、65歳以上の高齢者の就業者数は570万人。
 うち318万人は大半が臨時雇い的な雇用形態であるものの、企業による雇用人数だという。
 また、65-69歳では男性は46.8%、女性は26.9%が職を持っている。

 高齢化社会の労働力不足に適応するため、日本では自動化や機械化によって労働力を大きく節約している。
 中国国内でよく見られる飲料の小売店は、日本では至るところに設置されている大量の自動販売機がその役割を代行している。
 また、機械化や自動化による生産によって、極めて少量の労働力で大量の業務を完了させている。
 我々も機械化や就業年齢の延長など、十分に準備さえすれば、高齢化社会の労働力不足問題を解決することが可能だ。

 さらに、高齢化社会の到来は、高齢者を対象とする新たなビジネスチャンスをもたらしてくれる。
 日本の医療、養老院や高齢者用商品、健康・保健用品など、介護やケアサービスに関連する産業は非常に発達している。

 日本の高齢化社会の成功経験をわれわれが学び、参考にする価値は十分にある。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/03/23 08:07
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/03/23/2012032300440.html

「65歳定年時代」を迎える日本
定年国家公務員を再任用へ

 日本で「65歳定年時代」が幕を開けようとしている。

 日本政府は22日、60歳で定年退職した国家公務員のうち、希望者を65歳まで再任用制度で雇用する基本方針案をまとめた。
 公務員などが加入する共済年金の支給開始年齢が60歳から65歳に段階的に引き上げられることから、退職した国家公務員の「年金空白期間」を防ぐため、再任用を義務化する。

 だが、日本ではすでに65歳まで働いている人も多い。
 厚生労働省によると、昨年の退職者の73.6%が再雇用されており、再就職を希望しなかった人は24.6%だった。
 望めばどんな形であれ、再就職が可能にもかかわらず、日本政府はこれを法制化している。

 日本は2006年、65歳までの就業を可能にするため、企業に対し
 ▲定年延長
 ▲定年制度の廃止
 ▲再雇用
-のいずれかを選ぶことを義務付けた。
 すでに65歳に定年を延長した企業も相当数に上る。
 日本政府が従業員30人以上の民間企業4200社を対象に調査した結果、定年制度を導入している企業のうち、定年を65歳以上に設定している企業は14%を占める。

 だが、定年延長に若年層の不満は高まっている。
 10年の大卒者の就職率が60%にとどまり、非正規労働者が急増している中、定年延長は若者の就職難につながるというわけだ。

 日本政府は、国家公務員の再任用を義務化する一方、各省庁の国家公務員の新規採用数は最大8割削減するとしている。
 日本でも安定した職業として人気のある公務員への就職が、さらに困難にならざるを得ない。
 企業は再雇用などの義務化で若者の採用を減らさざるを得ない、と政府に不満をあらわにしている。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/03/24 08:59
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/03/24/2012032400354.html

【社説】65歳定年には賃金ピーク制の導入を

 日本政府は来年から、60歳で定年退職する公務員のうち、希望者は原則として65歳まで全員再雇用する方針をまとめた。
 事実上、公務員の定年を60歳から65歳に延長したわけだ。
 民間企業に対しては既に2006年から、60歳定年退職者の再就職を勧奨する法律を施行してきた。
 徳島県の井村造船は社員の平均年齢が53歳で、77歳の最高齢社員が後輩に技術を指導し、月27万円の収入を得ている。

 韓国の公務員の定年は60歳で、民間企業の規定上の定年は平均57.2歳だ。
 しかしほとんどの産業分野では、平均53歳前後で退職を強要するケースが多い。
 会社の規定通り57歳で退職するとしても、国民年金は61歳になる2016年から受け取ることになる。
 今年57歳の人の期待余命は、男性は23.5年、女性の場合は28.9年だ。
 寿命は今後も徐々に伸びていくと予想される中、多くの社会人が退職後25年、30年を1人で切り抜けなければならないというわけだ。

 韓国は今、6-7人の若者で1人の高齢者を扶養する人口構造だが、高齢化傾向は急速に進んでおり、2030年には3人の若者で高齢者1人を扶養しなければならない。
 健康管理の向上で、今の65歳は20-30年前の60歳に比べ身体・精神年齢が若い。
 こうした高齢者向けに職を用意すれば、韓国政府の財政で社会保障費負担が軽減され、老年の暮らしもさらに充実したものになり得る。
 数十年間生産の現場で培った技術を若い世代に伝授することで、貴重な技術が断絶したり死蔵されることなく次世代への技術伝承を支援することができる。

 定年延長により、高齢者世代に雇用を保障するためには、まず現在の年功序列制を改善し、一定の年齢を過ぎたら賃金を段階的に引き下げる賃金ピーク制を導入する環境作りから始めなければならない。







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