2012年2月1日水曜日

日本人の民度が世界の模範となった理由

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サーチナニュース  2012/01/31(火) 10:25
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0131&f=national_0131_043.shtml

【中国ブログ】日本人の民度が世界の模範となった理由

  中国人ブロガーの「我很喜歓」さんはこのほど、東日本大震災の映像を見ると被災者は救援物資を奪い合うこともせず、災害に乗じた略奪もせず、秩序正しく整然と救援を待っていたと述べ、
 「日本は一体どのようにして世界の模範となるまでに国民の民度を向上させることができたのか」
を考察している。

  筆者は、日本の社会教育は中国の『六諭衍義(りくゆえんぎ)』に由来すると主張。
 「六諭」とは明の皇帝が発布した教育経典で、
 「父母に孝順せよ、長上を尊敬せよ、郷里に和睦せよ、子孫を教訓せよ、各々生理に安んぜよ、非為をなすなかれ」
の6項目を指すものだ。
 この考えは琉球を通じて日本に伝わり、江戸時代には寺子屋の教科書として普及した。

  筆者は、六諭衍義は近代になってからも学校と家庭の教育のなかで次の世代へと伝承されていると考察し、
 「日本が『古い文化を捨てて欧米に追随した』という一面だけしか見ない学者はこの事実を見落としている」
と指摘した。

  さらに、日本人は強い団結力を持っているとされることに対し、筆者は
 「天性のものではなく、生存環境が作り上げたもの
と分析。
 日本は四方を海で囲まれており、狭い国土も山地が多いために国土の約15%しか耕作することができないことや、台風や地震、火山、津波などの災害に脅かされてきた過酷な自然環境を挙げ、
 「こうした劣悪な自然環境のなかで生存するためには、団結し、集団の力で困難に立ち向かうしかなかった」
と主張した。

  「資源に乏しい日本人は海に出て食料を得る必要があったが、漁という仕事は1人でできるものではなく、団体の知恵と力で達成しえるもの」
と述べ、不利な自然環境が日本人の自分を犠牲にする団体精神を作りあげたのと指摘した。

 筆者は、日本の社会環境が日本人な行動基準を作り出していると推測する。
 「行動基準は自然発生的にできあがったもので、日本人は行動基準を尊重し、それゆえに拘束力も強い」
と主張、もしもそうした行動基準に反するならば、身内を含めて周囲の人びとから非難され軽蔑されることになるのだ。

  もちろん、民族にはそれぞれ拘束力となるものが存在する。
 筆者は
 「中国人にとっての拘束力とは功利を重んじることだ
と述べる。
 米国人は
 「職業に貴賎なし」
と考えており、高収入の仕事に就くため必死に争うようなことはしない。
 しかし、
 「中国人は口では『貴賎なし』と言うものの、心でははっきりと貴賎の違いを持っている
と非難した。

  米国では女性に対して夫の職業を尋ねれば、彼女たちは正直に答えるだろう。
 しかし中国ではメンツが立たないと妻が感じる場合、
 「自分で事業をしている」
とあいまいに答えるのだ。
 筆者は
 「地位や財力による差別こそが、幼いころから人よりぬきんでようと中国人を追い立てるもの
と指摘した。

  日本は社会的拘束力を保つため、教育にも力を入れており、日本人は幼いころから集団に従うことを教えられる。
 日本の小学生は集団登校時に信号機が赤になると寒いなかでも並んで待ち、青信号になると整然と道を渡る。
 筆者は
 「決して誰かに号令をかけられるわけでもなく、とても自然に一致した行動を取る」
と驚きを表わす。
 この点に関して筆者は以前、ある日本人に
 「赤信号で渡る勇気はないのか」
と尋ねたそうだ。
 するとその日本人は
 「勇気の問題ではない。
 もしみんなが赤信号で渡ろうとするならば、きっとわたしもついていくだろう」
と答えたのだ。

  筆者は、
 「日本人の高度な団結力は長い期間をかけて培われてきたものであり、決して天性のものではない。
 日本人の民族意識は世界でも一流のもの
と評価した。

 筆者は、日本人の団結力には先進性や長所があると評価しながらも、マイナス面もたくさん存在すると指摘している。
 例として、強い服従意識ゆえに個人の意見がなくなるという特徴により、会社では上司の命令に盲目的に従うことになると述べ、
 「もしも、その決定がまちがいだった場合には大きな損害を被ることになるだろう」
と指摘した。

  また、日本では「出るくいは打たれる」と言うように個人の意見を持つことは許されないことを挙げ、
 「日本人は仲間と一緒に仕事をし、ご飯を食べ、遊ぶ。
 それゆえに日本人の生活は、個人と集団がいっしょくたになってしまっている」
と指摘する。

  筆者はこうしたマイナス面を取り上げながらも、日本が世界に与える影響を国際社会がどのように評価しているのかを見れば、やはり日本に学ぶべきであると語った。
 例えば、米誌タイムズが毎年56カ国で行う「国家イメージ」に関する調査において、日本は5年連続で1位となったことや、英国企業が27カ国を対象に実施する「世界に与える影響力」に関する調査において、日本は「良い影響」という分野で常に2位から4位にランクインし、アジアの国々では首位であることを紹介。

  最後に筆者は
 「日本は世界でも犯罪率がもっとも低く、社会がもっとも安定している国」
と評価、
 「過ぎ行く10年の間に中国は調和のとれた社会を目指してきたが、日本はこの分野でわが国の先を行く」
と称賛した。






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