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朝鮮日報 記事入力 : 2012/03/31 09:57
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/03/31/2012033100427.html
特許紛争:サムスンとアップル、和解の兆し
「サムスン電子はアップルをパクるコピーキャット(模倣者)だ」(アップルの故スティーブ・ジョブズ最高経営責任者〈CEO〉)
「(アップルに)やられた分やり返す」(申宗均〈シン・ジョンギュン〉サムスン電子社長)
過去1年間、過激な発言をためらわずに展開されたサムスン電子とアップルの特許紛争が和解局面を迎えたとの見方が出ている。
世界9カ国で約30件の訴訟を争っているが、どちらかが一方的勝利を収める可能性が低くなり
「利益にならない争いはやめるべきだ」
というムードが高まっているからだ。
両社は表面的には強硬な発言を行い、交渉を否定しているが、内部では適当な妥協条件を探るため、対応に苦慮しているとされる。
これまでの状況もそれを反映している。
サムスン電子は韓国でアップルのiPhone4Sの販売差し止めを申し立てると公言したが、実行には移さなかった。
特許紛争の特性上、社内戦略は隠し、強硬姿勢を示すのが有利だからだ。
同時多発的に約30件の訴訟を起こしたが、双方の主張が認められないケースが相次ぎ、疲労感も増している。
サムスン電子関係者は
「主にデザインで訴訟を仕掛けるアップルとしては、使えるカードの相当部分を使った状況だ」
と指摘した。
激しい性格で妥協を知らなかったスティーブ・ジョブズ氏とは異なり、ティム・クックCEOがアップルを率いていることも、妥協成立の可能性を高める要因だ。
クックCEOは最高執行責任者(COO)だった当時、サムスン電子、LGディスプレーなどを何度も訪問するほど、提携企業を重視するスタイルだった。
クックCEOは最近、前任者ジョブズ氏の路線から脱却する動きを相次いで見せている。
クックCEOは最近、17年ぶりに株主配当を行った。
一度も配当を実施せず、現金確保に執着していたジョブズ氏のやり方を覆した形だ。
ジョブズ氏は死去直前まで訴訟で決着を付けるべきだと主張していた。
ブルームバーグ・ビジネスウィークは
「クック氏はジョブズ氏の考えには従わず、訴訟を報復のためのものではなく、必要悪と見ているようだ」
と報じた。
激しい特許紛争のさなかでも、両社の最高幹部のホットラインが途絶えることはなかった。
昨年10月、アップルの創業者ジョブズ氏が死去した際、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子社長がクックCEOの招きで追悼式に出席した。
クックCEOは李社長ともしばしば会っていたとされる。
両社は互いが最大の敵であると同時に、頼もしい友軍でもある。
アップルのiPhone、iPadに搭載されるアプリケーション・プロセッサー(AP)、メモリー半導体など重要部品の多くは、サムスン電子が供給している。
サムスンにとってアップルは、年間80億ドル(約6560億円)の部品を購入する最大顧客だ。
クックCEOが手を差し伸べれば、サムスンとしてもそれを振り切ることはできないとみられる。
しかし、一部の専門家は
「サムスンの戦略は固まっていない」
と指摘する。
複数のサムスン電子幹部は
「アップル側と会ったことはなく、訴訟で結論を出す方針に変わりはない」
と語った。
長期戦になればなるほど、通信技術に関する特許が多いサムスンは有利との立場だ。
サムスン電子は欧米で1万1500件を超える移動通信関連特許を出願した世界トップ企業だ。
一方、アップルの同分野での特許は1000件に満たない。
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タイトルの表示に反して、
記事の内容はまるで和解の兆しが見えないような書き方なのだ。
アップルとしては安易な妥協はしないだろう。
アップルはメンツを大事にする会社だ。
それが信用になっている。
下手な妥協をすると第二のサムスン、第三のサムスンが出現することになりかねない。
芽を摘んでおくことはぜひとも必要、と考えているのではないだろうか。
だがアップルには次への飛躍の原動力がない。
スチーブ・ジョブスのいなくなったアップルはあたりまえの会社になっていく可能性が高い。
無駄な訴訟費用をカットして、妥協して利益優先ということも考えられる。
ジョブスのいない今、特徴のないアップルと、その下請けのサムスンというありきたりの会社の問題の構図になってしまう可能性が高い。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/05/26 10:02
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/05/26/2012052600442.html
特許紛争:サムスン・アップル経営陣、直談判が決裂
特許訴訟は長期化の見通し
サムスン電子と米アップルが1年以上にわたり繰り広げてきた特許訴訟は、長期戦の様相を呈してきた。
米国の裁判所による命令で、サムスン電子の崔志成(チェ・ジソン)副会長とアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が直接会い、2日間にわたり、断続的に16時間の交渉を行っただけに
「劇的な合意に至るのではないか」
という期待感もあった。
しかし、双方はこれまでの立場を再確認したにとどまり、周囲の期待は外れ、法廷での攻防が続くことになった。
■「交渉内容、明らかにできない」
クックCEOとの交渉を終えた崔副会長は25日午後11時、サムスングループの専用機で帰国した。
金浦空港で記者団に交渉結果を問われた崔副会長は
「判事から言及するなと言われており、交渉については明らかにできない」
と述べた。
判事は機密保持を求めたが、双方は今回の交渉でこれといった結論を出すことはできなかったとの見方が有力だ。
米国の裁判所の記録によれば、崔副会長とクックCEOは、それぞれの法律顧問を同行させ、2日間で16時間の交渉を続けたという。
判事による仲裁により、双方は21日に9時間、22日に7時間にわたり、論争を展開した。
しかし、2日間のマラソン交渉にもかかわらず、両社からは新たな立場表明はなかったとされる。
事情を知る関係者は
「双方は主な争点で真っ向から対立したようだ。
互いの立場を明確に確認しただけで、交渉妥結に向けた進展はなかった」
と語った。
米国の専門家は、裁判所の記録に今後の交渉日程が記載されていない点などからみて、近日中に双方が追加的な交渉を行う可能性は低いとみている。
追加交渉が行われなければ、双方は予定通り7月30日に始まる本訴訟に決着を委ねることになる。
■裁判所の決定の行方
しかし、一部には今回の裁判所での交渉進行過程からみて、追加交渉の可能性を指摘する声もある。
米裁判所が急きょ再交渉を求める可能性があるためだ。
米裁判所は今回の両社経営陣による交渉で、劇的な交渉打開を期待していたとされる。
クックCEOは、前任の故スティーブ・ジョブズ氏ほど強硬ではない上、サムスン電子の崔副会長も積極的に交渉に応じたからだ。
サンフランシスコの連邦地裁判事が、裁判所ではなく、第3の場所で交渉を持ちたいという両社の要求を受け入れたことも、両社の交渉意思を高く評価したためとされる。
匿名の関係者は
「調停を担当した判事が今回の交渉結果をどう判断するかがカギになる。
このまま本訴訟に突入するのではなく、追加交渉を勧める可能性も依然残されている」
と述べた。
■特許紛争の経緯
両社による訴訟は、昨年4月にアップルがサムスン電子に特許を侵害されたと提訴したことで始まった。
アップルはサムスン電子のスマートフォン、タブレット端末がアップル側のデザイン、ユーザーインターフェースに関する特許を侵害したと主張している。
一方、サムスン電子は、アップルが移動通信技術に関する特許を侵害したとして逆提訴した
。両社は米国のほか、韓国、ドイツ、日本など9カ国で30件の訴訟を展開している。
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ジョブスと同じで、アップルはサムスンを叩きのめすまでやるつもりのようだ。
サムスンは下手すると、「没落の道」を歩み始めるかもしれない。
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