2012年3月14日水曜日

時代のウワミズで踊る政治家たち

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ZAKZAK 2012.03.09
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120309/plt1203091811003-n1.htm

小沢“決死隊”21人リストだ!
野田と激突で玉砕?開花?


 陸山会事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の論告求刑公判が9日午前、東京地裁(大善文男裁判長)で開廷。
判決を4月下旬に控え、小沢氏は、野田佳彦首相(54)が執着する消費税増税に反対し、造反・離党含みの政局を仕掛けている。
首相周辺は
 「小沢氏に付いていくのは数人」
とタカをくくるが、小沢親衛隊の面々は「最後まで一致団結」と心中覚悟の神経戦を続けている。

 「今、消費税を上げたら大変なことになる。消費税反対をもっと訴えろ。
 まだ足りない。
 本気で訴えたら(増税を)止められるぞ」

 小沢氏は8日夜、自らに近い中堅・若手議員約10人と都内で会食し、こう語りかけた。
 ほぼ連夜、こうした会合を繰り返し、野田執行部への批判とグループの結束を呼びかけている。

 小沢親衛隊のコアメンバー21人は別表の通り。
 その徹底抗戦シナリオは後述するとして、小沢氏の足かせになっている陸山会裁判は、論告求刑と弁護側による最終弁論を経て、4月下旬に判決が言い渡される。

 政治資金規正法違反罪の法定刑は、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金で、
 「有罪判決なら小沢氏の政治力は失墜する」
が共通認識だが、東京地裁が、小沢氏の元秘書、石川知裕衆院議員の検事調書を不採用と決定したため「無罪説」も流れている。

 一方、永田町の「小沢切り」は加速している。

 今月初めに発覚した、野田首相と自民党の谷垣禎一総裁による極秘会談では、消費税増税法案を民主、自民両党で可決させて衆院解散・総選挙をする「話し合い解散」が話題に上ったとされる。

 政治評論家の浅川博忠氏は「話し合い解散なら、野田首相は小沢氏を説得することを捨て、谷垣氏は小沢氏と組んで内閣不信任案を通すことを捨てたことになる。
 両者による『小沢切り』だ」と分析する。

 前後して、民主党執行部は衆院当選1回議員らを対象に個別面談を行い、1人300万円の「活動費」を支給することを伝えた。
 活動状況を見極めて額に差をつけるという。
 小沢氏に近い若手議員は
 「消費税増税に反対させないための露骨な引き締めだ」
と不満を漏らした。

 野田首相に近い議員は
 「世論調査をすると7、8割が『小沢氏は議員辞職すべき』
と答える。
 秘書3人が有罪判決を受けた意味は大きい。
 腹をくくって小沢一派を切れば、増税しても『よくやった』と支持率が上がるのでは。
 そもそも、党員資格を停止で、カネもポストも配分できない小沢氏に付いていく議員は、それほど多くない」とまで言い切った。

 これに対し、小沢氏は、親しい鳩山由紀夫元首相を“使者”にして、野田首相との直接会談を探りつつ、増税法案の閣議決定に合わせて、自らに近い政務三役の集団辞任を示唆。
 グループ議員らに12日以降は都内にいるよう「禁足令」を発するなど造反をほのめかせている。
 同時に、若手議員には衆院選の準備をするように指示した。

 この狙いについて、小沢氏に近い議員は
 「両にらみの構えだ。『党内で復権する』のが最優先で、『離党して大阪市の橋下徹市長と連携して衆院選を戦う』のは次善の策だ」
といい、続けた。

 「解散となれば民主党は壊滅する。
 野田-小沢会談が実現し、消費税増税に景気条件を付けたり、小沢氏にポストを与えるなど、首相側が譲歩すればそれでいい。
 党内で、早期の衆院選に納得できるのは、選挙に強い一部の閣僚と、『増税できるなら死んでもいい』という滅びの美学に酔っている20人程度。
 『解散阻止』を旗印にして、野田首相を党代表からリコールしたり、秋の代表選で引きずり降ろす手もある。
 小沢氏は『日本改造計画』に続く政策本の準備をしている。
 これを掲げて離党もあり得る」

 後段に進むにつれ、グループ内でも賛同者は減るが、最後まで小沢氏に付き従うとみられているのが前述した21人だ。

 ベテラン勢では、山田正彦元農水相は「反TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)」の急先鋒として知られ、山岡賢次前国家公安委員長は「閣僚時代のマイナスイメージが強く、選挙があれば生き残りは厳しい」(首相周辺)とされる。

 中堅では、すでに離党した松木謙公衆院議員(新党大地・真民主)とともに「小沢側近四天王」といわれた樋高剛、岡島一正両衆院議員と、佐藤公治参院議員の3人が名前を連ね、小沢氏の政策ブレーンである中塚一宏衆院議員もいる。

 若手では、転倒・転落事故にあった三宅雪子衆院議員や、岡本英子衆院議員、谷亮子参院議員ら小沢ガールズが健在だ。

 くしくも、21人といえばAKB48の選抜メンバーと同数だが、「他に50人ほどいる」(ベテラン秘書)との見方も。小沢親衛隊は玉砕へと進むのか、AKBのように大ブレークできるのか。 


 自民党は一時代を築いた政党。
 いまでは「老兵は去りゆくのみ」の集団。
 じわじわと消滅していく運命を背負っている。
 立て直しは不可能。
 やるなら、一度政党解散をして、作り変えるしかない。
 だが解散したら、一部は民主党に、一部は維新の会へ流れるだろう。
 残るはわずかとなり、やせ細ってしまう。

 小沢グループはどうか。
 これ「自民党からの分離」で、自民党にとってはにっくき敵。
 よって自民党との連合はない。
 そして同じように、老兵は去りゆく運命にある。
 また民主党からの離党は絶対にない。
 自民党から離れ、いままた民主党から離れたらもはや単にウルサイだけの泡沫集団になってしまう。
 どこからも相手にされない。
 それを重々承知しているのが小沢さん。
 だから小沢さんは民主党にフェイクをかけるが絶対離党しない、というよりできない。
 そこが弱み。
 豪腕と言われても、コップの中の豪腕に過ぎない。
 マスコミにゴシップを提供するだけのグループとなっている。

 小沢さんによって議員にしてもらった人たちは多い。
 しかし、年月がたてばそれぞれ議員として自覚・自立した考えをもち行動するようになる。
 それは国会議員としてあたりまえの成長であろう。
 『私は民主党員である。
 というポリシーが
 「私は小沢グループである」
という言説より優先するようになる。
 これが政党の持つ重さということだろう。



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